BOOK 弱虫ペダル
□真波×坂道01
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自販機の前で倒れていた彼にCSPの坂で再会し、勝負をした時、彼に惹かれている自分に気づいた。
同性とか、ライバル校だということなんて、何にも気にしてなんか、いなかった。
それでも、インターハイのあの舞台、最後のあの僅かな差で負けたとき、オレの胸は――
どうして敵なんだと、そう思った。
坂道くんと勝負できることをあれほどまで望んでいたというのに。
オレは、決着をつけるのが怖かったんだ。
真波くんはすごいと、そう言ってくれる彼の眼はいつもまっすぐ前を向いていて、少し羨ましいと思う。
坂道くんのほうがずっと、ずっとすごいのに。
いつも彼は自分の評価が低いんだ。
東堂さんと、総北の巻島さんの関係が羨ましいな。
お互いを対等な関係として見て、恋人なのにライバルで。
オレもいつか、坂道くんとそんな関係になれるんだろうか。
END
2014/05/12