BOOK ハイキュー!!
□月島×山口02
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ツッキーは、気まぐれな猫みたいなところがある。
家へのお誘いも、デレるのもいつも突然。
おれはそれに振り回されて、あわあわして、ツッキーに苦笑される。
「つ、ツッキー…」
「どうしたの、山口。顔真っ赤だけど」
意地悪いカタチに縁取られた、ツッキーの唇。
三日月のそれが、おれのソバカスだらけの頬に何度も場所を変えて触れ、最後は鼻の頭で音を鳴らした。
目をぐるぐるさせているおれを、ツッキーは愛おしいもののように見る。
おれは未だにこれに慣れない。
ツッキーはかっこよくて、頭もよくて、おれにとっての憧れ。
ツッキーはおれの中で一番なんだ。
「山口?」
おれを抱きしめたまま、ツッキーはふわりと笑っておれを見た。
極上の、笑顔。
「ずっとボクと一緒にいてくれるよね」
おれはこの笑みから逃れられない。
END
2014/01/19