BOOK 黒子のバスケ2
□日向×伊月09
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「はぁ…」
窓の外には、重い雲と雨粒のカーテンがある。
10月だというのに、まさかの台風上陸。
そのせいで休校となったのだ。
「本当なら、」
言いかけた言葉を飲み込んだ。
言ってもどうしようもないことは、口にするだけで気分を落ち込ませる。
それでも思考は止まらない。
「みんなに祝ってもらえるはずだったのに…」
日頃の行いは悪くないはずなのに、どうしてよりによって誕生日に休校なのか。
「ツイてないなぁ…」
呟いた言葉は、溶けてどんよりとした空気をさらに重くした。
END
2013/10/23〜2013/11/15