BOOK 裏切りは僕の名前を知っている

□焔椎真×愁生01
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 忌み嫌われ、ずっと独りだった焔椎真には、おれしかしなかった。
 それはおれも同じで、ずっとおれたちは2人きりだった。
 けど、焔椎真にはもう夕月がいる。
 おれたち“戒めの手【ツヴァイルト】”が守り、癒してもらう神の光。
 きっと彼が焔椎真の心の傷も癒してくれるだろう。

 それならば、もうおれはいらない。

 日々を無為に生きていると、腹が減るという感覚もなくなっていく。
 自室と学校と、天白様に指示された場所だけを往復する毎日。
 時々夕月や焔椎真が食事を持ってきてくれるが、それに口をつけることはほとんどなかった。

 このまま体から生気が全て抜け出てしまえば、おれはどうなるのだろう。

 “戒めの手【ツヴァイルト】”の渇きを本当の意味で満たせるのは、主である夕月だけだ。
 求める脈々と続く“血”が神の光を求めるように仕組まれている。

 だからおれが本当の意味で焔椎真に求められることはない。

 もうおれは――用済みだ。


END

2014/08/29


後書きという名の言い訳

 1年ぶりに裏僕SS書いたら、何でか脳内じゃ焔愁になってたというね
 2巻じゃ愁生が焔椎真の腕舐めてたのに……
 いや、3巻のおまけ漫画が悪いんだ(責任転嫁)

 ひとついいですか
 キャラの一人称書き分けがめんどくさいよっ!!!
 「俺」……ルカ、焔椎真、千紫郎
 「オレ」……九十九
 「おれ」……愁生
 「僕」……夕月、黒刀
 書こうとする度に原作を確認するのもめんどくさいよっ!!!
 ……ぜー、はー(息切れ)

 そしてなぜこの初期のシーンになったかと言うと、ちょうど(今更)アニメ見初めて、書こうと思ったときにこのシーンを見てたからです
 我ながら何つー理由だ……

 最近病んだのとか多いなと思ってたところなので、次こそはニヨニヨできるようなものが書きたいですね
 裏とか頑張ってみますかィ

 閲覧ありがとうございました

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