BOOK 黒子のバスケ

□紫原×氷室02
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「アツシ、機嫌直してよ」

 柔らかな唇が、オレのおでこに触れる。
 いつもなら尻尾を振って「うん」と頷くところだけど、オレだってもう、限界だった。

「やだ」
「困ったな……」

 眉毛下げた室ちんも可愛いなー。

 心がピンク色に包まれる。

「室ちんを好きなのは、オレだけでいーの」
「オレが好きなのは、アツシだけだよ?」
「知ってる」

 室ちんがオレしか見てないことなんて、もうとっくに知ってる。
 それでも、それだけじゃ足りなくて。
 室ちんはオレだけのものだから、室ちんを見ていいのはオレだけなの。

「いっそ監禁でも、してくれるかい?」
「室ちんバスケするの好きじゃん。いいの?」

 質問を質問で返すと、室ちんは優しく笑った。

「良くはないけど、……アツシだから」

 あ、これ、ヤバイかも。
 顔が、ブワーッと赤くなった。

「ホント室ちんってオレのこと好きだよね。しょーがねーから、室ちんを見る人たちは気にしないことにしてあげるし」


END

2013/07/14

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