BOOK ダイヤのA
□結城×伊佐敷02
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練習が休みの日は、哲ん家に行く。
それは、いつの間にか定番になりつつある。
いつから始まったのかも思い出せなくて、でもそんなに前のことでもなくて。
ただ単に、哲とそうであることが当たり前になりつつあるからなんだけど。
「純、声を聞かせろ」
強く噛み締めた唇を、哲の熱い舌が舐めた。
感度を上げられた躰はそれにすら感じて、思わず吐息を零してしまう。
白い清潔なシーツの上で、脚が躍った。
わざと隙間を作るようにしてキスをされるから、漏れる声を堪えることができない。
結合部の濡れた音も、キスの水音も恥ずかしくてたまらない。
それを解っていてわざと音を立てるように動く哲は、普段は優しいくせにこういうときだけ意地悪だ。
潤んだ目から、生理的な涙が落ちた。
頭も躰も、何もかもが熱くて、ワケが分からなくなる。
「は、ぁ……」
僅かな隙間すらなくすかのように最奥を抉る哲の背中に腕を回せば、胎内のモノが更に大きくなるのがダイレクトに伝わる。
哲も余裕、ねぇんだ……。
そう気付いてしまったら、グシャグシャになった制服のシャツも、畳で肌が擦れて痛いことも、気にならなかった。
ただひたすら、寮の門限が来るまで、互いを求め合って、繋がっていた。
END
2014/07/03〜2014/07/08