BOOK 家庭教師ヒットマン REBORN!!
□ディーノ×雲雀05
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何なのアレ。
ムカつくっ!
ディーノが赤ん坊の為に、沢田を守る為に、『僕の』並中に潜入?
中身のない笑顔を振り撒くディーノや、そんな彼を熱に浮かされた瞳で見つめる女生徒たちが気に喰わない。
◇ ◇ ◇
時計が戦闘時間を告げるのを待ってる。
それを口実にして彼の後を付いて回る。
今の僕はカルガモの雛みたい。
戦闘が始まった時、一番に彼と闘えるように。
これは口実? 本音?
モヤモヤした気持ちを戦闘以外のどこに向けていいか分からない。
だから闘志を剥き出しにして笑う。
赤ん坊の頼みを断って風チームで戦闘に参加したのは“彼と戦うため”というのがひとつ。
でも「後で戦ってやるから」と軽くあしらわれてしまった。
彼は約束を守る人だから、一旦は大人しく退くことにする。
『どのみちお前のボスウォッチも壊さねーとなんねーしな』
失礼な人だ。
僕が時計を壊される訳がない。
◇ ◇ ◇
「今の彼が跳ね馬ディーノですか」
「そうだよ。僕の師匠でいるつもりの人」
「お似合いです」
「ッ!?」
驚きで肩が強張る。
その言葉が師弟関係を指しているのではないことは、明白だった。
「何で…、知ってるの」
「見ていれば分かります」
ふふっと笑った僕にそっくりな彼。
羞恥で頬が染まった。
「さっきの彼はあなたへの愛情が溢れていました」
“端から見ていて丸分かり”。
そう言われているようだった。
2012.04.06