BOOK テニスの王子様

□伊武×神尾10
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「あっつーい!」
「暑い…」
「あーつーいー」
「2回も言わなくていい」

 ぴしゃりと言ったけど、俺も暑い。
 昨日は平年並みとか言われてたのに。
 堪えきれなくて、俺もアキラもシャツの袖を捲り上げてる。

「アイスー。アイス食いたいー。買ってそこの公園で食おうぜー」
「賛成。そうでもしないと体が溶けそう」

 アキラの提案に一も二もなく飛び乗って、並んでコンビニに入る。

「涼しー」

 入った途端、降ってくる涼風。
 送風口を見上げながら気持ちいいと声を上げるアキラを、目を細めて見た。

(可愛い……)

「何やってるのさ、もう…」

 可愛いんだけど、思いっきり入り口を塞いでしまっている。
 ちょうどレジを済ませた女の人の邪魔にならないように腕を引いて、アキラの意識をアイスに向けた。

「深司は何にする? 俺これにするけど」
「んー……」

 並ぶたくさんのアイスに目を走らせて、割合好きなやつの新しい味が出ていたのでそれに決める。

 三種の果実ヨーグルト味。
 うん、おいしそう。
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