BOOK 家庭教師ヒットマン REBORN!!

□山本×獄寺02
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「助っ人とーじょーっ」

 門外顧問とこの女の前に姿を現してニカリと笑う。

「あれ? 悪い冗談じゃ…ねーよな」

 何で獄寺とツナがここに?
 しかしツナは――

「ん…? でも縮んでねーか?」

 幻…? 妖怪か?

「あ…オレ達…10年バズーカでえ過去から来て…」
「! ああそっか―!! 昔の!」

 あ……あせったぜ!
 何の悪夢を見てるんだと思った…。

 だって、この時代のツナは、

「どーりでな……元気そうだな、ツナ」
「あ…はあ…」
「とりあえずいこーぜ」

 こんな奴…相手にするだけ損だ。


「ハハハ! そっか! 10年前っていうとリング争奪戦が終わった頃か」
「うん」

 10年前…。
 10年前はまだ獄寺と付き合っていない。

 あの頃の獄寺はツナを、いや“10代目”をしか見ていない。
 オレのことなどこれっぽっちも見ちゃいなかったのだ。

 あれからいろいろあったんだぜ。

「そーだ! この10年前おまえはそりゃーすごかったんだぜ、ツナ!!」
「え゛っ!!?」
「獄寺、おまえもな」

 背後の獄寺を振り返り、この時代の獄寺にするように甘く微笑む。
 獄寺はさっきからずっと無言のままだ。

「おい…走らないのか? 歩いていては朝までかかるぞ」
「! そっか言ってなかったな。あまえの知っているアジトの在処の情報はガセなんだ」
「……?」
「わりィ! もうそろそろだな」

 一歩、前に出る。

「オレを見失わないようについてきてくれ」

 リングからマモンチェーンを外し、匣【ボックス】に炎を注入する。
 雨燕が飛び出し、防犯対策のカモフラを解く。

「よそ見はするなよ」

 アジトの階段を降りる。

「こっちだ。降りるぜ」
「アジトって地下にあんのー!?」
「ああ、そうだ。他にもこんな入り口が6ヶ所ある」

 拳絞認証でハッチを開き、エレベーターに乗り込む。

「ここはボンゴレの重要な拠点として急ピッチで建造中だったんだ……」

 地下5階で降りる。

「いまんとこ6割方できてるってとこだな」

 すげー!! ボンゴレってこんなの作れちゃうの!?
 そう言って驚くツナの頭に手を乗せた。
 獄寺も何も言わないが目が丸くなっている。

「いいこと教えてやろーか? おまえが作らせたんだぜ、ツナ」

 もう少しでかくなったおまえがな。
 ツナの髪をくしゃっと掻き混ぜた。

 ◇ ◇ ◇
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