SPEC小説

□いつもと違う
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「うるせぇ。
一食ぐらい食べなくても死にはしねぇよ。
つーか、腹が空きすぎてる割には文句を言う口 は元気だな」

「チッ!! いちいち、うっさ〜にゃ!!」

当麻は、瀬文が買ってきた食料を奪い取るよう に自分の席へ戻った。
そんな、当麻を見て瀬文はいつもと雰囲気が違 う事に気づいた。

あっ…眼鏡…。

「当麻、眼鏡に変えたのか?」

瀬文の突然の質問に驚きつつも、弁当を頬張りながら答えた。

「あぁ… パソコン画面、見てたら乾燥しちゃって瀬文さ んが買い物に行ってる時に眼鏡に変えたんすよ」

「そうか…」

一言そう答えると瀬文は、弁当を食べながらパ ソコン画面を見ている当麻の横に椅子ごと移動 した。
いきなり、自分の横に来た瀬文を不思議に思い少し驚いた。

「なんすかッ!?
あっ弁当はあげませんよ!!
犯人の事でしたら、まだ調べてる途中です。もう少しで、わかりそうなのでジオラマ作るか、その無駄にある筋肉を鍛えるかして待って てください」

当麻は弁当を取られまいと隠すように瀬文に答えた。

「お前の弁当なんて取らねぇよ!
つーか、筋肉は無駄に鍛えてる訳じゃねぇ!!」

「じゃぁ…な…」

言いかけた時、瀬文は当麻の頬を包み込むよう に手を当て、そして当麻の眼鏡を撫でた。 突然の瀬文の行動に当麻は顔が一瞬にして真っ 赤になった。

「眼鏡…。意外と似合うな」

眼鏡を撫でながら、そのような事を言う瀬文を 疑問に思いつつも当麻の胸はドキドキして 何が起こっているのか訳かわからなくなってい た。
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