*DREAMS

□子守歌*C
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眠れない夜。
特に悩み事もないけれど、なんとなく起きてしまっている。
ふと時計を見ると、夜中の2時を回っていた。そろそろ寝なきゃと思ってベッドに入る。

と、突然鳴り出す携帯。
誰だろうと思って画面を見る。シヌゥからだった。
こんな時間に何事かと思って急いで電話に出ると、そんな不安もかき消すような優しい声が響いた。

「もしもし、ばな子?」

シヌゥの、いつもの声だった。
こんな時間にどうかしたのかと聞くと、

「なんでかな、眠れてないんじゃないかと思って。もしかして寝てた?ごめんね」

心配そうに尋ねるシヌゥ。なんでわかるんだろう?驚く反面、胸の奥がじんわりと暖かくなる。
ちょうど寝れなかったと答えると、少し嬉しそうに、本当?と笑った。

「眠れないの?じゃあ、子守歌歌ってあげる」

お母さんみたい、と言いそうになったのを抑えて、言うとおりにベッドに横になる。

携帯から聞こえるシヌゥの歌声は、甘くて暖かくて透き通ってて、すごく安心する。

まぶたがゆっくりと落ちてきた頃、シヌゥが歌うのを止めた。

「…ばな子?ばな子?…もう寝たかな」

黙っていると、少し照れくさそうな声が聞こえた。

「…愛してる。おやすみ」



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