†Short Novel
□†Happy Birthday
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「これで良し」
最後にキャンドルに火を灯して完成した。
テーブルの上には、腕をかけた手料理。
豪華にテーブルクロスや仕事帰りに買った花も飾ってある。
ケーキは彼の好きなショートケーキ。
一人暮らしには豪華すぎる。
誰かを招くわけではない。
全てが一つずつ用意されているからだ。
グラスにシャンパンを注ぎ、そっと呟いた。
「……お誕生日、おめでとう」
もう直接、伝えることはできない相手だけど…。
今日はあなたのためにそっとお祝い。
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