ジョジョ(短編)

□なんかキャラがおかしいです
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原作通り飛行機でエジプトに向かう。この飛行機が落ちなければ明日にはエジプトにつけるらしいが灰の搭の攻撃を止めるのは難しいし本当に阻止出来たとしても敵の本拠地で全てのスタンド使いの相手をするという無理ゲーになるので特にアクションは起こさない。このまま飛行機は落ちてください。

さてそれで飛行機の座席なのだが当たり前のように承太郎が隣の席に座ってきた。まあこれは原作通りなので気にすることではないかもしれないがシートベルト締めようとしたりやたらこちらに身体寄せようとしてくるのはおかしくないか?シートベルトを同年代の男に締めてもらうってどうよ?承太郎は私のことをシートベルトも締められないくらいは落ち着きのないガキだとでも思ってるのか?あと承太郎、君の身体が色々規格外なのには賛同するがだからといって座席から身体ははみ出ないだろ?狭いんだよ馬鹿!私のテリトリーに入ってくるんじゃねぇ!なんかこう承太郎が私にかまおうとしてる気がする。飲み物がなくなればすぐさまスチュワーデスさん呼んでくるしお前は飲み会で上司のグラスが空いてないか気を使うOLか。確か花京院がホントの意味で仲間になれたのって灰の搭編おわってからじゃなかったっけ?なんでこの時点でこんなに接触ポイント高いんだよ。お前無口でクールキャラだったじゃないか。解せぬ

承太郎への接し方でもだもだ悩んでいるとブーンという羽音が聞こえクワガタ虫のような形をしたスタンドが現れた。タワーオブグレーの登場だ。やっときたか!君を待ってたんだよ!承太郎との間にあった微妙な空気を断ち切ってくれてありがとう!敵スタンドが現れたというのにここまで嬉しいというのはたぶんもうないだろう。

灰の搭が視界に入った瞬間私はスチャッと立ち上がる。ふ、どうやら私の出番が来たらしい。さぁ!いざ尋常に勝負!



「あれは普通の昆虫ではない。おそらくDIOの差し向けたスタンドだ!ここは私のスタンドに任せていただこう!我が緑の法皇の力を見るがい「俺が行くぜ」



キリッと台詞を決めて灰の搭に立ち向かおうとした瞬間承太郎が立ち上がり私と灰の搭の間に立ち塞がった。え、ちょ、承太郎さん私のセリフと活躍場所取らないでくれます?いや待てよ。確か原作では承太郎が戦ってから花京院が戦ってた気がするぞ?なんだこれは自然な流れなのか。私がちょっとせっかちになってただけなのか。なら仕方ない。じゃあ承太郎に出番を譲ってやろう。



「そうか。じゃあ頼んだぞ承太郎」


「ああ、任せろ!」



そういうと承太郎は振り返り私の方を向きながらキメ顔をした。いや、承太郎何やってるの?お前は目の前の敵に集中しろよ。ほら向こうが攻撃してきたぞ!



「余所見してんじゃねぇ!喰らえ!」


「ごふっ!」



「承太郎!?」


「大丈夫か承太郎!??」



そうして前に向き直った承太郎は灰の搭の攻撃をあっさり食らってしまった。なんとか舌を食いちぎろうとする灰の搭の動きを歯で止めてはいるがこの展開こうだっけ?なんか灰の搭に攻撃されるまえに承太郎が灰の搭に殴りかかるシーンなかったっけ?なんか私が知ってる承太郎より若干残念になってるように思えるんだけど気のせいですか?

承太郎は灰の搭の口針を噛み砕き両手でオラオララッシュをかけたが灰の搭には一発も当たらなかった。まあ灰の搭は素早いから仕方ない。なのであとはこの花京院に任せていただこう!



「承太郎、後は私にやらせてくれ。私に考えがあるんだ」


「あ、ああ。そうか。わかったぜ。頼んだ花京院」



承太郎は少し気落ちした様子で私の後ろに下がっていった。なんかその時にぶつぶつと『こんなはずじゃねぇ。くそ、いいとこ見せるはずだったのに』と聞こえた気がしたが気のせいにしとこう。私の知ってる承太郎はそんなこといわないもん。なんかこの承太郎は私が知ってるクールで冷静でどっしりと腰を落ち着けて物事を考えれる思慮の深い承太郎とは若干違う気がするぞ?いやいや、だから気のせいだって!藪をつついて蛇を出したくないので深く考えずに目の前の灰の搭に向き合う。ふ、原作知識があってさらに幼い頃からハイエロがいることにテンション上がって使いこなせるようになるまで構い倒した私にとって旅の初期キャラなど敵ではないわ!食らえ!エメラルドスプラッシュ!!

勿論このエメラルドスプラッシュは陽動だ。私の作戦の目的はエメラルドスプラッシュに目を奪わせている間にハイエロを座席の下に這わせて3次元的に灰の搭を捕縛することにある。

ハイエロの攻撃を全てかわし上機嫌になってる敵に対して嘲笑する。こんな序盤でミスするほど私は花京院として不完全じゃないぜ!



「ひゃははっ!その舌引きちぎってくれる!苦しみでもだえやがれ!!」


「なに? 引きちぎられると狂いもだえる?私の「法皇の緑」は・・・引き千切ると狂い悶えるのだ!喜びでな!」



向こうが攻撃を仕掛けてきた瞬間座席の下に滑り込ませていたハイエロファントの触手を伸ばし灰の塔に総攻撃を仕掛ける。四方から現れた触手が灰の塔の身体に突き刺さり灰の塔は血しぶきを上げた。

ふ、どうだこのセリフといい立ち振る舞いといいどこをどう見ても花京院そのものだろ?ちゃんとジョジョたちをするのも忘れない。やばい、今の私最高に輝いているわ。セリフといい決めポーズといい旅の花京院の役割をまっとうできてます。ふふふ、もっと褒めてくれてもいいのよ。

灰の塔にとどめを刺すと近くにいたジジイがはじけ飛んだ。うわっ、グロい。そういえば灰の塔が皆殺しとか壁に書くシーンが原作にはあった気がするのにこの旅ではなかったな。まあ犠牲者が少ないことはいいことなので気にしないことにする。なあ承太郎!私の戦闘シーン見てたー?どうだった?どうだったー?確かこの戦闘でみんなの信頼を勝ち取れたはず。私らの友情はここから始まるのさ!で、どうだ承太郎?私と と も だ ち になりたくなってきたか?



「花京院、お前、」


「うん、なんだい承太郎?」


「そういう趣味だったのか!??」


「は?」



承太郎の予想外の言葉に思わず素で返してしまう。え、そういう趣味って何のこと?まだ私チェリーレロレロもしてないし引かれる行動してないぞ?なんなんだよ、一体。お前は何に驚いてるんだ



「引き千切ると悦ぶのか。チッ、いきなりハードプレイだがキツイがお前が望むのなら俺は、」


「いやそこピンポイントで抜き取るのやめてくれないか?そう聞くとなんだか私がドMで変な性癖あるみたいじゃないか。違うからね?それはなんていうか花京院典明がいうべきセリフなだけで私の意志ではないからね?聞いてる承太郎?」


「ああ、聞いてるぜ。お前を満足させるように頑張るぜ」


「やっぱ聞いてないだろおい」



承太郎の思考がおかしな方向にシフトした気がしたので修正しようとしたが、タイミング悪く機内が揺れ飛行機が墜落し始めた。

このまま話をしている暇はないのでみんなでコックピットに行く。その際スチュワーデスのお姉さん方の目があら、いい男ではなくなんか生ぬるい暖かさを持っていたのは気のせいだと思いたい。え、私らどう見られてるの?私中身は乙女だが肉体的には男だし女の子たぶらかすのが楽しいからそっち路線はいきませんよ?すまないが、腐った方々は帰ってくれないか?そういうのいりませんので

というわけで原作通りの旅が始まったらわけなのだけどちょいちょいおかしい気がするのは気のせいだろうか?

花京院典明の人生は前途多難である。


ーendー

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