ジョジョ3

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サウジアラビアを抜けたジョースター一行は船に乗り海を越えエジプトを目指す。が、その前にジョースターさんが寄りたいところがあるといい小島に向かった。それで私もあ、と思い出す。

ああ、そうか。アブドゥルさんか。アブドゥルさんが戻ってくるのか。懐かしい、もう2週間もあってないもんね。元気かなー。

ハングドマンに背中を刺されホル・ホースに眉間を撃ち抜かれ重傷を負ったアブドゥルさんは傷を癒すまで別行動をとっていた。だがここでやっと合流することができるのだ。これは素直に嬉しい。だって戦力が増えるんだもん。アブドゥルさん強いしそれなりに経験も積んでるし頼りになります。よくぞ戻ってくれましたー!

船から降り島に上陸すると何やら視線を感じた。誰かが見てやがるという承太郎の声に反応してそいつは草陰から飛び出し走り出した。その見たことのある後ろ姿にみんなで後を追う。しばらく走り着いた場所にはひっそりとした建物があった。そこに白髪の男は入ると庭にいた鶏にエサをやる。マイケルとかプリンスとか鶏に向かい猫撫で声でうれしそうに話しかけてるけどちょっと鶏につける名としては仰々しすぎませんか?しかもそいつら食用なんでしょ?食べづらくね?

ジョースターさんが話しかけるとその白髪の男は振り返り怒号を私たちに浴びせた。そして荒々しく建物の中に入っていく。ジョースターさんは弱弱しく彼はアブドゥルの父親だ。わしが話をしてくるといった。

その言葉にポルナレフは自分がアブドゥルさんを死なせたことを思い出し自責の念を感じ一人島の奥へ消えていく。うん、あの、いつまでこの演技を続けるんですか?

まあ確かにポルナレフは口が軽い奴だと思うけどもうよくね?アブドゥルさんの怪我も一応治ったんだよね?このあたりで和解してまたパーティ編成していきましょうよ。この演技つづけたせいでポルナレフが大変な目に合うんだぞ?ポルナレフだったからよかったもの他の奴が危機にさらされたらどうするつもりなんだ。まあポルナレフだからいいけど。

にしてもこの芝居のためにお金かけすぎだろ。このためにあの鶏運んで来たり家立てたりしたんだろ?もうバカだろ。

取り敢えず暇になったから学生組は海に向かう。無人島の海だけあって澄んでいてきれいだ。東京の濁った海とは違いますね。お、魚が泳いでいる。なんか楽しい



「なんだか色々複雑なことになってきましたね」


「あのアブドゥルさんに似た男の人ってアブドゥルさん本人じゃないの?というかアブドゥルさん生きてるよね?」


「そうだろうな。だがそのことはまだ口にしない方がいいだろう。どこで敵が聞いているかわかりゃしねえからな」


「それもそうだ。黙ります」



承太郎に注意されたので素直にうなずく。おっと正論だ。実際に敵はこの島に潜り込んでるわけだしアブドゥルさんのことは口に出すべきじゃない。いかんいかん。こうだと私もポルナレフと同じく口の軽い奴と思われてしまう。それはヤダ。



「まあそれはともかく本当に海がきれいですね。こんな旅の途中じゃなかったら泳いだり遊んだりできたのに」


「確かに海はきれいだね。でも私カナヅチだから泳げないや」


「なんだナマエは泳げないのか」



アブドゥルのことを語るわけにもいかず暇になりなんとなく雑談タイムに入る。目の前にある海を見て泳ぎたいねという典明のノーサンキューであると返す。そりゃ昔は人並み程度には泳げたが今の私は悪魔の実の能力者なのだ。海で泳ごうとしたら確実に溺れ死にます。この物理攻撃を無効にする完全無敵のボディの唯一にして最大の弱点が海水だ。海水を食らうと水にぬれたアンパンマンレベルで私は役に立たなくなる。そう思うと海怖いな。思わず海から一歩遠ざかる。



「そうなんだ。ナマエちゃん泳げないんだ」


「うんそうだよ。だからノリで海に突き落としたりとかしないでね?振りじゃないからね?押すな押すなといいつつ押させる一昔前の芸人のようなことは求めてないからね?本気でするなよ?」


「ガキじゃあるまいしそんなことしねえよ。なあナマエ、なんなら俺が泳ぎ教えてやろうか?自分で言うのもなんだが泳ぐのは得意だから教えてやれるぜ」


「あ、結構です」



私が泳げないことを気遣ってか承太郎から泳ぎを教えてやろうかというお誘いを受けたが即座に断る。私が泳げないのは悪魔の実の代償だからどうやっても泳げません。沈むだけです。私の返答を聞いて承太郎は少しがくりとした。なんでだ?ああそうか。承太郎は海好きだもんな。将来海洋学者になっちゃうくらい海好きだもんな。自分の好きなものを共感できなかったから残念に思ったのか。すまない承太郎。私海だけは少なくとも元の世界に戻るまでは苦手意識を克服できないわ。君の好きなものを受け入れることはできない。それはほかの人を当たってくれ。そして続けて典明までそうか、一緒に泳げないのか。残念だなとしょぼんとした。え、君はなに?あれか。ぼっちだから友達と遊ぶ機会が減って残念がってるのか?ええ、えっと、泳げませんけど浜辺でビーチバレーとかならできますよ?海の遊びは泳ぐことだけじゃないよ?この旅終わったら一緒に海に遊びに行こう?な?承太郎も一緒に行こう。お前のアタックに耐えれるだけのボールが世の中に存在するかは甚だ疑問ではあるが。

そんな感じで遊ぶ約束をしたり他愛のない話をしているうちに時間がたち日が暮れてきた。ジョースターさんは戻ってきたがポルナレフは戻ってこない。皆心配そうにポルナレフがどこ行ったのかと気に掛ける。どこ行ったって、おそらく彼はどこぞの浜辺で敵スタンドと戦闘しているのだと思いますよ?そのうちちゃんと生還してくるのでまあ待ちましょう。原作知ってるけどポルナレフのために労力割く気になれない。アブドゥルさんが助けてくれるからいいでしょう。

そうこうしているうちに日がどっぷり暮れ満身創痍のポルナレフと元気そうなアブドゥルさんがやってきた。うわっ、ポルナレフ方の肉抉れてるじゃん!え、そんなにヤバい敵だったの?ごめん、助けに行けばよかったわ。



「皆誰にあったと思う!?パンパカパーン!なんとアブドゥルが生きてたんだぜ!」


「おお、アブドゥル久しぶりじゃのう」


「アブドゥル元気だったか」


「アブドゥルさんよかったです。もう傷はいいんですか?」


「アブドゥルさんどうもです。やっぱり皆そろってるに越したことないですね。おかえりなさい」


「ちょっとちょっと!!??反応おかしくない!?死んでたやつに会えたんだよ!???」



アブドゥルさんへのみんなのあっさりした態度にポルナレフが絶叫する。まあ死んでたと思ったポルナレフからしたら皆の反応は理解できないよね。ということでここでネタばらし。騙されたと知った時のポルナレフの顔がみものでした。そしてさりげなく典明の僕がポルナレフにばらさない方がいいと提案しましたという対応がひどい。そういえばそういったの君だったね。でも知ってるか、典明。ポルナレフの奴私たちより年上なんだぜ?年長者を敬う日本の由緒正しき文化はどこ行った。まあ私も敬ってないけどね。

そんなわけで私らは何もしてないけどカメオ編は終わりです。次は女教皇編か。・・・え、ちょっと待って女教皇編ってひょっとしなくても海中戦?え、マジで?オワタ。どうしよう。


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