ジョジョ3
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「少しも不思議じゃねえな。スタンドだからできたのさジョースタァ!」
「何!?わしの名前を知っておるということは新手のスタンド使いかァ!!!」
いやジョースターさんの名前を言う前にスタンド使いと自分で名乗っていたぞ?こんなことろに新手じゃないスタンド使いがいるほうがびっくりだよ。もちろん敵に決まっています。
地面を掘って上ってきたホイール・オブ・フォーチュンはボロボロだった車体をメキメキと改造して新品同然、さらに凶悪な装備を備えた殺人車となった。お前はどこのトランスフォーマーだ。絶対に出てくる作品を間違えてるよ。戦隊ものとかに出とけよ。もちろん敵役で。
承太郎が果敢にホイール・オブ・フォーチュンに向かうがホイール・オブ・フォーチュンの車体から飛び出した何かにより怪我を負う。ついでに助け出そうとした花京院とポルナレフも負傷してしまった。三人とも深手を負ったがその傷には何も残っておらず飛ばされたものの正体がわからない3人の表情には焦りが浮かぶ。
もちろん私は飛ばされたものの正体を知っているのだが、いや、あの、防げなくてごめん。
私は風を操ることができるがパワーはほとんどない。風弾みたいに風に一定の圧力かけて飛ばせばそこそこ威力は出るがガソリンみたいな液体を高出力で飛ばしたものを防いだりはできないのだ。役に立たなくて。すまん。
まあ私が役に立たなくとも最終的には何とかなるので大丈夫でしょう!敵の能力の正体はわからないからここはいったん逃げようとみんなで岩場に逃げ込んだ。が、ホイール・オブ・フォーチュンは車体をたたんで無理やり隙間に押し入ってくる。もはや車とはなんだったっけ?と思うような動きだ。スタンドってすごすぎだろ。
奥に行っても平面では勝てそうにないのでみんなで岩場を登る。その際に私だけひゅーっと飛んで登ってしまったのだがそのことに関してお前だけずるいとポルナレフから罵声が飛んだ。ずるいもなにもこれが私の能力なんだから文句言うなよ。不満ならお前も飛べばいいじゃん。アーマーテイクオフしてチャリオッツに抱えてもらえばいいだろ。ポルナレフはアブドゥル戦の時にバックドロップもどきに飛んでたじゃん。あれって何でわざわざバックドロップ風に飛んだの?かっこいいと思ったの?そのあとアブドゥルさんにコテンパンにやられたのに?そろそろ黙るか。ポルナレフのライフはもうゼロです。
みんな無事壁を登りきることができたが当然のようにホイール・オブ・フォーチュンは追ってくる。ホイール・オブ・フォーチュンはタイヤにトゲを生やすとそれを地面に打ち込み楔のようにして登ってくる。重力とはなんだったのだろうか。承太郎は迎え撃つという。ホイール・オブ・フォーチュンが車体の腹を見せたときが勝負だ。
「オォラァァーー!!」
「元気がいいね承太郎君。だが渋くない。自分たちの体から何か臭ってくることに気づかないのか?」
その言葉に3人ははっとし自分の臭いを嗅ぐ。3人からはガソリンの臭いがしていて先ほどまで飛ばされていたものが何かはっきりと判明した。
ホイール・オブ・フォーチュンは勝ち誇ったようにケタケタ笑ってるんだけどこの隙に攻撃すればいいんじゃね?承太郎もなぜスタプラを引っ込めたのだし。向こうが火をつける前にノックアウトにしちゃえばよかったのに。まあだからといって私は何もしないのだけれどもね。だってパワー比べは勝負にならないもん。
にしてもホイール・オブ・フォーチュンが飛ばしてるこのガソリンはスタンドじゃないのにこんなに弾丸として使ったらこいつガス欠になるんじゃね?承太郎倒してもガス欠で帰れないとかだったらめっちゃ面白いな。とアホなこと考えてたらホイール・オブ・フォーチュンは電気線で火花を起こし承太郎に火をつけた。承太郎が燃え上がる。ヴィジュアル的にめっちゃ怖いです。
「いかん!承太郎!!」
「だめですジョースターさん!我々の体にもガソリンがしみ込んでます!」
燃える承太郎に身を乗り出すジョースターさんを花京院がとめる。いや、ジョースターさんにはガソリンしみ込んでないよ。君とポルナレフだけです。そしてそんな私たちを見てホイール・オブ・フォーチュンは勝どきの声を上げた。有名なあのセリフです。
「勝った!第三部完!」
「ほう、それで誰がこの承太郎に代わりに主役を務めるんだ?」
メタいなーと思ったらにょっきり地面から承太郎が現れた。地面に穴を掘って難を逃れたらしい。人ひとりが通れる穴ってそんな簡単に掘れるものなの?いや気にしたら負けだ。だってスタプラだもん
そしてホイール・オブ・フォーチュンの本体はあっさりオラオラされてやっつけられました。出てきた本体は腕だけムキムキで残りは中年のビール腹ですか?というような残念なお腹と顔面偏差値の低そうな顔だけでした。まあセリフも雑魚っぽかったけど見た目も雑魚キャラですね。いかにもなやられキャラでした。お疲れ様です!
ホイール・オブ・フォーチュンの本体は適当にしばりつけておくでいいとして国境を超えるにはホイール・オブ・フォーチュンの使っていた車を使わなければならないのだが見た目に小さい。もとの車ですら重量オーバーだったのにどうみてもこれは乗り切れないぞ?
「ふむ、どうするかのう」
「ナマエが飛んでいけばいいんじゃねえの?」
「ポルナレフが走ればいいんじゃないの?」
「冗談だって。怒るなよ」
「現実問題これは困りましたね」
「誰かが膝の上に乗せるしかねえな」
みんなで悩んでいると承太郎がそういった。まあ打開策としてそれしかないと思ってたけどまさか承太郎の口から出ると思わなかったよ。驚いて承太郎のほうを見るとこちらを向いて頷いた。膝の上に乗せるのは承太郎でいいらしい。なら乗るのはもう決まってるね
「じゃあアンちゃんが承太郎の上に乗ればいいね」
「ええっ!本当!?やったー!」
「ならば承太郎は前座席のほうがいいのう」
「そうですね。では後部座席は僕とナマエちゃんとジョースターさんでいいですね」
ということで座席はあっさり決まった。アンちゃんを膝に乗せたいなんてやぱり承太郎ってロリコ、いやでも不機嫌そうだな?やっぱり長時間誰かを膝の上に乗せるのはしんどいのか?頑張れ。
ホイール・オブ・フォーチュンを倒せたが相変わらず運転はポルナレフだししんどい。まあでも今度は典明とジョースターさんが隣だったので道中はわりと楽しく過ごすことができた。特にこの旅で典明とはかなりなかよくなれている気がする。いいことだ
ちなみにアンちゃんはシンガポールに送り返されました。このまま連れて行っても危ないし当然なのだが女子率がまた下がってちょっとつらたん。まあまだ一見女性的に見える典明があるし華はあるね。これからも旅を続けていきましょう!
余談だが承太郎は新しい学生服を仕立ててもらっていた。ウール100%だそうだ。それは随分と暖かそうだ
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