ジョジョ３
□5
1ﾍﾟｰｼﾞ/1ﾍﾟｰｼﾞ
香港に無事ではないけれどなんとか到着したので取り敢えず飯を食べることになった。本来だったらあの飛行機で今頃エジプトに着いていたらしい。そしたら即効DIO倒して3部完！になってたかもしれないのにあのクワガタは本当に余計なことしやがって。
まあここがジョジョの世界である以上どうやったってバトルマンガを強いられるのだから仕方ない。過酷で楽しくない陸路を行くとしましょう。はぁー、
香港の高級料理店に入る。見た目から高そうな店だ。もちろんジョースターさんの奢りですよね？ごちになります！
さてさて、注文でもしようかと思った瞬間電柱さん、ではなく髪が直立不動としている金髪野郎が話しかけてきた。フランスから来て漢字読めないから助けてくれってことらしい。どうみてもポルナレフですね。来るの早くない？さっきクワガタと戦ったばかりで疲れてるんだから空気読んでもっと後にこいよ。3ヶ月後とかさ。
「あのー、フランスから来たんですが漢字が読めません。助けて下さいませんか？」
「うるせー。あっちにいけ！」
「まあまあ。わしは香港には何度も来とるから漢字くらい読めるさ。それで何が食べたい？これなんかどうじゃ？エビとアヒルとフカヒレとキノコの料理、」
話しかけてきたポルナレフを承太郎が追い払おうとする。いいぞもっとやれ承太郎！承太郎って愛想ないけどこういう時は役に立つ。それに引き換えジョセフさん敵をテーブルに引き入れないで下さいよ。注文した品も全然違うし役立たずですな。ジョセフさんの奢りだから口には出しません。
しばらくすると料理が運ばれてきたのでガツガツ食べる。だってこれからポルナレフがひと暴れしてご飯どころじゃなくなるんだよ？さっさと食べとかないと食いっぱぐれてしまう！というわけでバクバク料理を口に運んでると花京院が『ふふ、ナマエちゃんって食いしん坊だね』ってやさしく微笑んできた。え、と思わず動きを止めると承太郎までも『ほら、これも食えよ』って自分の分の皿まで差し出してきた。
いや違うから。私別に食いしん坊キャラじゃないから。なんか花京院と承太郎の中で私は大食いキャラに認定されてしまったらしい。本当に違うからやめてくれ。そのキャラクターは女として許容できません。くそう、なんでこんなことになったんだ。すべてポルナレフのせいだな。おのれポルナレフ！
「どの料理も手間隙かけてますね。ほら、このニンジンなんて星の形に加工されてますよ。この形どっかで見たことあるな」
そうポルナレフが言った瞬間全員の動きがピタリと止まる。あー、戦闘モードに入りましたね。取り敢えず勿体ないので残っている茶を飲んでおく。食いしん坊キャラではないけど貧乏性なのは認めよう。
アブドゥルさんがポルナレフに攻撃を仕掛けるがポルナレフは火を切り裂いて逆にアブドゥルさんの炎で机に火時計を作ってしまった。おお、かっけぇー。なんでも空気を切り裂けるそうでだからアブドゥルさんのマジジャンズレッドの攻撃は効かないらしい。ほむほむ。‥ん？ということは私の風を操る能力も効かないんじゃね？だって私の攻撃って全部風を使うもんね。空気を切り裂けるなら効かないわ。意外なところに強敵がいた。ポルナレフが敵じゃなくてよかった。今は敵だけど
アブドゥルさんとポルナレフは外で戦うことになりなんか変な庭園へ移動した。香港では有名な観光地らしい。そんなところで戦うなよ壊すなよ。
アブドゥルさんとポルナレフの戦いが始まった。
アブドゥルvsポルナレフ、3部ブ男対戦ですな。勝った方を真のブ男と認めよう。いや二人とも人柄が素晴らしいのは知ってるよ？騎士道精神という名のもとにお互いの能力開けっ広げにしちゃったりするお人好しなのも知ってるよ？だがな中身と顔の評価は別物というやつなのですよ。世界は残酷なんだ。イケメンにいいように出来てるんだ。
勝ったのはアブドゥルさんでした。多分ポルナレフの敗因は自分の能力をペラペラ喋ったことだと思うよ。なので君のことはこれから慢心騎士と呼ぶことにする。
だけれどもアブドゥルさんに短剣を貰ってもアブドゥルさんに投げ返すことも自害することもしなかったところはカッコよかった。間違いなく3部のイケメンシーンに登録されただろう。後は写真撮ってって承太郎に迫ってきたお姉さん達の太ももに目がいってなかったらイケメン認定されたかもしれないのに残念な奴だ。ここからポルナレフのいじられキャラ伝説が始まるんですね理解した。後承太郎はモテ過ぎだと思う。なんでこいつこんなにモテるのだろう？そしてこの世界の女の子達は積極的ですね。肉食系女子が多い。
「承太郎、君の獲物がポルポルに取られちゃったけどいいのかい？」
「あんな女ども興味ない。つうかそのポルポルってあだ名はなんだよ」
「いや別になんか女の子にデレデレしている情けない姿見たらおちょくってやりたくなって変なあだ名付けてみただけど、やっぱり歳上にこの態度はマズかった？」
「ちげえよ。なんであいつとそんな親しげなんだよ。ふざけんな俺にもつけろ」
「あ、いいねそれ。僕なんて未だに名字呼び出し親しみやすいあだ名つけてよ」
ポルナレフに変なあだ名つけていじられキャラ認定してやろうとしたらなんか飛び火した。え、承太郎にはJOJOというタイトルにもなるほどの素晴らしいあだ名があるじゃん。新たにあだ名とかいらんだろ。花京院にはあだ名つけるとしたらのりピーとかしか思い浮かばないんだけど終始一貫して3部のイケメンである花京院をのりピーだなんて畏れ多くて呼べないよ。ジョジョの女性ファンにぶち殺されるのが目に見えてます
結局名前呼びでも充分親しみがあることで決着がついた。だからこれから花京院も典明と呼ばないといけないらしい。花京院は花京院って感じがするから名前呼びに違和感があるんだけど本人がそれがいいなら別にそれでもいいよ。典明って呼ぶことにしよう。
ポルナレフの肉の芽もなくなりポルナレフは仲間となったのだが旅はまだまだ前半、これからもDIOの刺客はくるだろう。
ああ、憂鬱だと思いながら下半身分離しているポルナレフのケツを蹴ってやった。
→6