ジョジョ3

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承太郎たちとともに飛行機に乗り込む。承太郎はいまだに私がついていくことにグチグチと文句を言っていた。お前男だろ。ちょっと女々しすぎるだろ。いや、私だって別に行きたくなんてないんだよ。人命救助のためです。花京院のためです。これいうと余計機嫌が悪くなるから言わないけど。この世界の承太郎はなんなんだめんどくさい。

日本からエジプトまでは結構あるらしい。ああ、そういえばこの飛行機でもスタンド使いが襲ってくるんだっけ?確かこの飛行機墜落するんだよ。飛行機墜落とか映画ですか?ジョセフさんは3度も飛行機墜落を味わっているらしい。デンジャラスすぎる人生ですね。まったくもって羨ましくない。

しばらく航路を進み夜になる頃ぶーんと羽音が聞こえクワガタの形をしたでっかい昆虫が現れた。敵スタンドのお出ましである。うえっ、虫ってもともとそんなに好きじゃないのにこんな大きくよだれ垂らしながらブンブン飛んでるとかキモい通り越してエグい。確か花京院が倒すんだよね。頑張れ



「なんだアレはスタンドか?!」


「ありうる。虫の形をしたスタンド、おそらくあれは 灰の搭(タワー・オブ・グレー)だ!タロットの16番目のカードで破壊と災害、旅の中止の暗示を持つ!旅先の事故に見せかけて大量殺戮をし金品を巻き上げるスタンドだ!」



アヴドゥルさんが説明キャラよろしくクワガタのスタンドについて教えてくれる。

灰の搭は承太郎の背後に回り込むと承太郎に攻撃を仕掛けた。

それに気付いた承太郎も応戦するもあっさり攻撃を避けられ逆にクワガタの口針に手に穴開けられ口内に浸入されそうになる。

皆承太郎の攻撃が避けられたことに驚いているがお前ら今のうちに攻撃しろよ。ほら、今なら承太郎が口でやつの舌を掴んでるんだから攻撃し放題じゃん。律儀に一対一で戦うことないって、袋叩きにしようぜ。え、お前は戦わないのかって?嫌だよ。だってあのスタンド口から変な汁出してきもちわるいじゃん。触りたくないので却下する。皆頑張れ

そうこうしているうちに承太郎はオラオラして自分で勝手に助かった。流石主人公、この程度ではやられませんか。

灰の搭は一瞬姿を消すと無差別に乗客を襲い舌を引っこ抜いた。そしてその血文字で“皆殺し”と壁に書いた。いや実際にそう書いたのか知らんけど。これは原作知識です。だって外国語で書かれてるんだもん読めないわ。あと無駄に字綺麗ですね。ホントに無駄だな。

灰の搭の非道な行いに激昂したアヴドゥルが灰の搭に攻撃を仕掛けようとするのを花京院が咎める。乗客が起きたらしい。のっそりと立ち上がったのはよぼよぼのお爺さんだ。そう言えば確かこのジジイが灰の搭の本体だったんだっけ?なんだ、興奮しすぎて寝たふりしてられなかったのか?ところでこのじいさん日本人に見えるけどお前日本人ならかっこつけて“Massacre!”とか書くなよ。普通に皆殺しと書けや



「当て身」


「ぎゃふっ!」



花京院の当て身にジジイが倒れる。本当は倒れてないのに倒れた振りか。演技派のジジイだな。



「君たちのスタンドでは航内は不利だ、ここは私に任せてもらおうか」



花京院がジョジョ立ちしながらかっこつけてそういう。別にほっといても花京院勝つけどここで私の存在価値を証明しておかないと承太郎に日本に送り返されそうだからそろそろ私も活躍しておく。

え?私も灰の搭と戦うのかって?そんなわけないじゃんあんな気持ちわるいスタンドなんて触りたくもない。じゃあどうするのかって?こうするのです。



「ていっ」


「グエッ!!?」


「え、ナマエちゃん?!」


「ナマエ何してるんだ!??」



さくっと本体のジジイの方に風弾を打つ。いや何ってそりゃスタンドより弱そうなジジイを直接狙っただけですが何か?

スタンドは素早いけどジジイはそうでもない。しかも今は花京院の当て身で地面に転がってる状態だ。こんなんはずす方が難しい。



「まだまだ甘いな花京院くん承太郎くん。このじいさんがスタンドの本体に決まってるじゃないか」


「なんだと?何故わかったんだナマエ」


「え、そんなのセオリーだからに決まってるじゃん。本体が見知らぬ人よりも一瞬でも出てきた人の方が『あ、あいつが犯人だったんだ!』って読者の感動が大きいだろ?つまりそういうことなのだよ。テンプレ行動をしたこいつがスタンド使いで間違いない!それがお約束なのである!!」



ドヤァと偉そうにそう宣言するが勿論テンプレ行動とったらかジジイを本体と見破れたわけじゃないよ?原作知ってたからです。未来知ってるって本当にずるいな。これからも私はこのアドバンテージを生かして生きていこう。

ふと思うのだがこれだけ格好つけてこれでこのジジイが灰の搭の本体でなかったら最悪過ぎるよな。だって意味わからないことほざきながら無実のじいさんをぶっ飛ばしたってことになるもんね。…え、大丈夫だよね?このじいさんが灰の搭の本体だよね?合ってるよね?



「ぐへぇ‥、クソッ、よくも俺が本体だと見破ったなッ!」


「!本当にこのジジイが灰の搭の本体だったのか!?」


「お手柄だナマエちゃん!覚悟しろ!貴様に逃げ場はない!」



見つかった本体は承太郎に、スタンドは花京院にボコボコにされて灰の搭はフルボッコで敗れた。ちょっとあまりのやられっぷりに申し訳なくなる。ごめんね、私が本体教えてしまったばっかりに。でも原作でもどうせフルボッコになってたし別にいいよね?私のせいじゃないか。よし!

無事灰の搭を倒すことはできたのだがその時ガクリと機体が大きく揺れた。確か機長が殺されてこの飛行機の操縦をできる人がいなくなってるんだっけ?あー、今から墜落か。シートベルトのないジェットコースターってこんな感じなのだろうか?二度と乗りたくないですね。

異変に気付いて皆でコックピットに向かう。その時スチュワーデスさんが承太郎にときめいていたんだけど承太郎ってなんでそんなにモテるの?この世界の女性は皆ドMなの?でもそのあと優しくフォローした花京院にもときめいてたな。なんだ、ただの面食いか。お嬢さん方、その男に惚れると火傷じゃすまないぜ?命の危機に瀕します。人間やっぱり中身だと思うの。そしてアヴドゥルさんが切なげな顔でそんな二人を見てたことは秘密にしておこう。あの、うん。いつかきっと貴方の中身を見てくれる女性があらわれるよ。頑張ってください

こうして飛行機は不時着し香港に到着した。

あー、次はポルナレフか。これからどんどん刺客がめんどくさくなるんだよな。でも皆勝ってたし大丈夫だよね!DIOの館まで大丈夫だよね!よし頑張りましょうエイエイオー!


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