ジョジョ2

□3
1ページ/1ページ



「あの馬鹿がなんと言おうと俺は女性を戦わせるつもりはない。心配しないでくれ。柱の男たちとの戦いに君を巻き込まない。だけど君のその不思議な力には興味ある。是非俺の先生に会ってくれないか?」



あのあと私を連れていく連れていかないでどうするかひと悶着あったが結局シーザーの先生には会いに行くことになった。私がマルクとジョセフを助けたことで二人の中の私の印象はいいようだが得体の知れない力を私が持つのは事実だし先生とやらに判断を仰ぐことになったのだ。シーザーは性別が女である私を戦いに巻き込むのは反対らしいのだが私の力自体には興味あるらしい。まあ強力な古代生物に対抗するために力はあった方がいいもんね。私の力を分析して自分も身につけられたら、とか思ってるっぽいけどすまん。この力はぐるぐる模様のくそマズい果実を食べないと身につかないので君にはどうやっても習得できません。この世界では無理です。地道に波紋の修行頑張ってください。

先生がいるというヴェネチアについた。観光の町というだけあって華やかで綺麗な町並みだ。ここに来たのが観光だったらどれだけよかっただろうと思いながらシーザーとジョセフの後に続いて歩いていくと海が見えてきた。ここから船に乗りエア・サプレーナ島を目指すらしい。シーザーが水辺にいる船頭に声をかける。だがそいつは無愛想な態度を取り怒ったジョセフが怒声を浴びせた瞬間振り向いた。顔には祭り用の仮面が被られている。



「そこの男、気にくわないから貴様から痛め付けてやる」


「なにおー!」



そういうとともに仮面を被った船頭が足でオールを操作しジョセフに攻撃を仕掛けてきた。ジョセフはまともにくらい海に向かって吹き飛ばされた。しかし直ぐ様体勢を立て直すと波紋で水を弾きその上に立ち上がる。それを見て船頭が仮面を外した。



「ほう、波紋で水を弾き立つことくらいはできるか」


「あー!先生!」



それを見てシーザーが声をあげる。そう、船頭はシーザーの波紋の師匠ことリサリサ先生だ。初めてお会いしますがお美しい。これで50越えてるとか信じられません。え、これって波紋の効果なんですか?私も今から波紋習おうかな。

リサリサ先生が正体を現してもジョセフは不機嫌なままだ。馬鹿にされたら女だって許さねえ!とジョセフが食ってかかる。おい、ジョセフ。その女性お前のママンだぞ?親子の感動の再会がこれでいいのだろうか?にしてもリサリサ先生とジョセフって全然似てない。上品で麗美なリサリサ先生と比べるとジョセフはまるで猿だ。リサリサ先生のDNAどこ行ったんだろうか。でもリサリサ先生の遺伝子は孫には受け継がれてるよね。リサリサ先生と承太郎は似てる気がする。主にあのクールビューティーなところが。

そんなわけであっさりリサリサ先生に返り討ちにされたジョセフは呼吸マスクをつけられ海で溺れる羽目になった。それを笑ったらギロリと睨まれた。ひどい

ジョセフが海から脱するとみんなで船に乗りエア・サプレーナ島に向かう。着くと早速今から修行が始まるらしい。地獄支柱をクリアできないものにこの島に留まる資格なしとジョセフとシーザーをリサリサ先生が蹴り落とした。油の流れるこの柱を波紋で登るのは本気でしんどいらしい。うん頑張れと下に向かって手を振る。



「ジョセフ、シーザー、ファイトー!」


「ナマエもやれよ!」


「波紋使えない私になんてこというんだよ。というか私飛べるからこの修行無意味だぞ?」


「ずりい!」



下でギャーギャージョセフが騒いでるがそんなこと言われても人には得手不得手があるのだから文句言わないでいただきたい。ほらほら、文句いう暇があるならさっさと柱を登った方がいいぞ?体力なくなったら餓え死ぬ未来しかないらしいからね。にやにや。

もがいてるジョセフを見てニマニマしてるとリサリサ先生にでは貴女はこちらに来なさいと呼ばれた。あ、はい。今度は私の番らしい。何するんだろうめっちゃ怖い。地獄支柱みたいな修行私もさせられるのだろうか?さすがに来たばかりの初心者にそれはないと信じたいが厳しさに定評のあるリサリサ先生だ。けして甘くないだろう。やばい、今から緊張してきた。



「貴女には不思議な力があるとシーザーから聞きました。間違いありませんね?」


「は、はい!そうでございます!!」


「風を操る力とは素晴らしいですがパワーに欠けるとも聞きました。そもそも柱の男たちには基本的に太陽のエネルギー、波紋しか効きません。貴女の能力が悪いとは言いませんが柱の男たちと戦うには波紋を使えた方がいいでしょう。まずは波紋を学んでみませんか?」


「はい!よろしくお願いします!!」



そういってバッと頭を下げる。基本的にリサリサ先生のお言葉にはイエスと答える心構えでいたけどまさか波紋を習うことになって驚く。私が波紋を学ぶだと?なんだこの展開は?というか私はリサリサ先生に私の存在を見定めてもらうとために来たはずなのにナチュラルに戦力に換算されてるぞ?え、どうしてこうなったし。確かにジョセフには戦力として引っ張ってこられた感じがしたがシーザーはただ能力に興味があるから来てほしいといってたぞ。なんでジョセフの意見の方が適用されてるんだよおかしいです。やっぱり息子さんの意見の方が取り入れられるんですかよ。いやでも波紋を学ぶことはいいことだ。波紋を学べばもはやゾンビどもは怖くない。物理攻撃効かないという無敵の防御力に加え波紋という攻撃方法まで手に入れたら私もはや最強じゃね?ちょー強いんじゃね?もう死亡フラグに怯える日々は終わるんじゃね?どうしよう、私の時代が来てしまうかもしれない。命が脅かされる日々から解放されるなら修行だってやってやるわ!ということで私もリサリサ先生の元波紋の修行を始める。そして、一日後、私にまったく波紋の才能がないことが判明したのだった。



「正直驚きました。ここまで波紋の才能がない者は初めてです」



そう静かに紡がれたリサリサ先生の言葉がグサリと突き刺さる。あの後私はリサリサ先生の指導の元体内で波紋を練る練習や波紋の呼吸を整える訓練やあげく肺の中の空気を吐き出し強引に波紋の才能を目覚めさせる技を食らったりしたのだが私は全く波紋を使うことができなかった。リサリサ先生が匙投げるほど私には才能がないらしい。普通にショックです。どんだけ出来損ないなんだよ私。落第の印を押されて私は項垂れる。波紋とか使えるようになったら格好いいなと期待してただけにショックです。なんだただ痛いだけかよちくしょう。肺の空気を全て抜きますと内臓全て吐きそうなほど強烈なパンチを受けたのに全て無駄骨でした。辛かっただけに衝撃もでかい。私が波紋を使えないのは異世界人だからかそれとも元々才能ないのかどっちなんだろうね。せめて前者が理由だと嬉しいです。後者だとしたら涙が止まらなくなるからそうでないといいです。

人には向き不向きがあるので貴女は自分自信の能力を伸ばしましょう。見たところ貴女の風の力は貴女の身体能力が高いほど有効に使えそうです。では体力作りから始めましょうと言われ現在私は筋トレに励んでる。島の周りを走ったり屋根の上で腕立て伏せしたりエア・サプレーナ島とヴェネチアを往き来し空を飛んだりと脳筋族のようなことをしてた。なんでこんなことになってるんだろね。私は別にバトルマンガのように修行したかったわけじゃなかったんだけどリサリサ先生のいうことには逆らえなくて淡々とメニューをこなす。ジョセフとシーザーが地獄支柱から戻ったら修行のメニューが少し変わりジョセフたちとともに訓練することになるらしい。うん、だからなんでバトルマンガのような(ry

そんなわけでここにきて3日目ジョセフとシーザーの様子を見に行くと結構上の方まで登っていた。おー、随分上まできたな。あとちょっとじゃんというところでいきなり柱から油が吹き出した。何事!?

え、ひょっとして私がこっそり嫌がらせでサラダ油上から流したりしたから油の量が増えすぎて爆発したとかですか?あ、え、ごめん。日々の修行がしんどくてストレス発散に君たちに嫌がらせでもしてやろうと油の量増やしたんだけどまさかこんなことになるとは。本当ごめん。どうしたらあの油の噴出止められるかな?火でもつけてみる?

なんて物騒なことを考えていたのだがシーザーが足で柱に貼り付き少しずつ油の壁の中から出てくるのを見て思い出す。あ、これ確かジョセフが壁の割れ目にあったスイッチ押しちゃって出ちゃった製作者の罠だわ。波紋使わなかった者に対するお仕置きで出てくる刀剣より切れる油のカッターだわ。よかった私のせいではないね。やれやれ。シーザーは無事油の壁を突破したらしい。流石シーザー器用です。残るはジョセフだが原作でうまくいってたし放っておこう。オヤツでも食べるか。今日のお菓子はなんだろう。

それからスージーQとお菓子食べたり修行したり昼寝したりしてから地獄支柱に行くとジョセフも無事クリアしていた。そしてリサリサ先生に向かってチンピラのごとく絡んでる。だからお前リサリサ先生は君のお母様なんだって。



「リサリサ先生よ、あそこから出たらどうやってイジメてやろうか考えてたんだよ!裸にひん剥かれるかそれともその鼻をつまんで泣かしてやるかどっちがいいー?」



とニヤニヤ笑いながら3流の雑魚のようなセリフを吐くジョセフにリサリサ先生が逆さまになってる水の入ったコップを投げる。水をコップに留めることができるようになってるジョセフはそれに感激しリサリサ先生に頭を下げる。こいつちょろい。シーザーもそう思ったのか呆れ顔をしている。

それからいきなり現れたロギンス先生とメッシーナ先生にからかわれながら波紋の修行が本格的に開始した。でも波紋の使えない私までそれをやらないといけないのはやっぱりちょっとしんどいです。

私もスージーQみたいな召し使いポジがよかったなとジョセフとシーザーとともにロギンス先生とメッシーナ先生にしごかれながらため息をついた。


4

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ