ジョジョ2

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まずシーザーが柱の男たちに攻撃を仕掛けた。シャボンランチャーで大量の波紋を帯びたシャボンを作りだし柱の男たちに攻撃する。しかしその攻撃は一番手前にいた男ワムウの皮膚をわずかに傷つけるだけに留まり残りのシャボン玉はワムウの頭の飾りによってすべて割られてしまった。そしてシャボンを割るために起こした風圧の余波でシーザーは顔に傷を負う。瞼を切り裂かれ片目を封じられた。

それで柱の男たちはこちらに興味をなくしたのか踵を返した。興味なくしてくれたならそれでよくね?この古代人たちと能力的に差がありすぎて関わりたくないんだけどみんなで逃げませんか?マルクも死んでないし今ならそんなに柱の男たちにこだわることないよね?どう見ても勝てないよ逃げましょう。命は一つしかないんですよ?

が、私の提案は全く受け入れなれなかったらしい。ジョセフがシーザーの傷の具合を確かめるとイキイキとした表情で柱の男たちに挑んだ。こいつの脳みそには知能の代わりにところてんでも詰まってるのだろうか?今ジョセフより実力の上のシーザーがやられたじゃんか!なんで勝てると思ったんだよ馬鹿野郎!確かにそりゃ将来的には君めっちゃ強くなってワムウを倒すまでになるけど今はただの自信家野郎です。返り討ちに遭うのだから大人しくしとけよ。と思ってる間にジョセフがクラッカーでワムウに攻撃を仕掛けた。そしてクラッカーは遠くに飛んでいった。おい



「ジョジョ何を遊んでいるのだ!ふざけてるのか!そいつらは人の命を道端を歩む蟻のように踏みにじる奴らだぞ!真面目にやれ!」


「うっせー!俺は真面目にやってるっつーの!どいつもこいつも俺を馬鹿にしやがって!」



そうジョセフはふてくされたように声を上げる。敵であるワムウに人類は退化したのかと馬鹿にされ味方であるシーザーに野次まで飛ばされたんだからその気持ちはわかるが傍からみればジョセフが遊んでいるようにしか見えない。勢いよく挑んだクラッカーがかすりもせず彼方に飛んでいくんだよ?見てる方も虚しかったわ。だがこのクラッカーが実はすごいことを私は知っている。ジョセフは波紋使いとしてはまだ微妙なのだが詐欺師と手品師としては一流なのだ。その手腕を発揮して柱の男たちにいっぱい食わせてしまう。うん、まあ今それをやるべきかは正直微妙だったと思うけど。そのせいでジョセフは体の内部に毒入りの指輪を埋めこまれてしまうわけだから全然よくないだろ。死のウエディングリングもらいたくないだろ?やっぱり今全力で逃げるのが一番いいと思います。

ジョセフは新たなクラッカーを取り出すと目の前で消してみせるという芸当で相手の油断を誘い再び攻撃を仕掛ける。しかしその攻撃もワムウの人間にはあり得ない身体変化により避けられてしまう。だがジョセフのことが気に入ったワムウはジョセフの手首を切り一分だけ戦いに付き合うという。武器を拾いにいけというワムウにジョセフはにやりと笑った。ジョセフが投げたクラッカーは予めブーメランのように回転がかかっておりジョセフの手に戻るとともにワムウの頭を切り裂いた。ワムウの頭が抉れる。

うわぁ、グロイと思ってみてると傷を負ったワムウにジョセフがクラッカーで猛攻を仕掛けた。ワムウはそれをすべて受けながら不敵な笑みを浮かべる。このワムウの顔に傷をつけたのは初めてだというワムウ。お前はアムロかと突っ込みたくなるがそれどころではない。現在非常にまずい状況である。ワムウがメキメキと腕を捻っているのを見ると来るのだろう、ワムウの必殺技神砂嵐が。

神砂嵐はまともに受ければまず助からない殺傷性の高い技だ。たぶんこれをジョセフが直接食らうのはちょっとマズイ。原作では助かっていたがシーザーはこれにやられて死ぬくらいやばい技だ。避けれるなら避けるにこしたことはない。

というわけでさっきマルクを助けたようにワムウが神砂嵐を発動する前にジョセフに風弾撃ちワムウから距離を取らせる。ジョセフはマルクより丈夫そうだしちょっとくらい強めに撃ったって大丈夫だよね?弱すぎてもただジョセフイジメただけでワムウの神砂嵐の攻撃を避けさせるという意味で効果ないだろうと思ってわりと本気で撃ったんだけどするとジョセフの口からゲフッという効果音が聞こえてきた。気のせいだと思いたい。



「闘技!神砂嵐!!」



風弾がジョセフを撃ち抜くのとほぼ同時にワムウの神砂嵐が発動した。柱が抉れジョセフが風に飛ばされそして地面に落ちた。ジョセフは最初痙攣していたがやがて動かなくなる。ジョジョー!!とスピードワゴンさんの悲鳴が聞こえた。あれ?ひょっとして間に合わなかった?いけたと思ったけどワムウの方が早かったの?え、あ、ごめん。やばい余計なことしてしまったかも。ここでジョセフ死ぬと2部完!で世界の滅亡フラグが立つんだけど大丈夫だよね?生きてるよね?お願いだから死なないでください。お前以外誰がカーズを倒せると思ってるんだよ。ヒーローは死んではいけないんです。



「この姿を見られた以上はお前らにも死んでもらわなければならない」



倒れたジョセフに背を向けワムウがこちらに向き直った。え、お前らって私も入ってますか?ちょ、勘弁してください。超強古代戦士の抹殺リストに入れられるなんて本気で恐ろしい。私風人間で向こうの能力も風だからたぶん私は死なないと思うけどそれでも怖い。だってこいつ人間じゃないんだよ?恐怖を抱くのは本能です。どうせ私の平凡顔なんか覚えられてないだろうしこのまま逃げたら逃げ切れるんじゃないかな?と知られたらワムウを怒らせ真っ先に殺されそうなチキンなことを考えてるとむくりとジョセフが起き上がった。お、生きてたと思った瞬間ジョセフがずるずると地面を這い逃げていく。それだけ見るとひとりで逃げるなずるぞこら!と声をあげたくなるが展開を知ってるから大人しく黙ってる。ジョセフってふざけてるがやはりジョースター家の人間で主人公だな。ジョセフの生存に気づいたワムウが怒りジョセフを追いかけるとジョセフはトロッコに乗りワムウを連れ奥に消えていった。ジョセフは私たちを救うために自らを囮としたのだ。



「あの野郎!ジョジョの奴一人でかっこつけやがってッ!!」



そういうとともにシーザーはすぐさまジョセフを追った。ここまでくればもう原作通りになるのだろう。死の結婚指輪はもらっちゃうだろうがそれは最初に逃げなかった時点でもうどうしようもないので諦めていただこう。大人しくエア・サプレーナ島で修行してください。

私たちもシーザーの後を追うとイテテといいながら起き上がるジョセフと手を貸すシーザーの姿があった。柱の男たちはもういない。なるほど結婚式はもう終わった後なのですね。参加したくなかったのでよかったです。



「うぎゃー!どうしよう!適当に言いくるめて時間稼ごうとしたのにあいつらマジに取りやがった!変な指輪埋め込まれるしちくしょう。せめて一年って言っとくんだった!」


「お前って奴は。俺も修行には付きあってやるから頑張るぞ」


「オーノー!俺に嫌いな言葉は一番が「努力」で、2番目が「ガンバル」なんだぜーッ!!お、そこにいるのはあのがきんちょじゃねえか。なあお前さっき何したんだ?ワムウの攻撃食らう前に吹き飛んで助かったんだけどアレって波紋?お前も波紋使いなのか?」



二人で何やら騒いでるなーと思ったら矛先がこちらに向いた。しかも答えにくい質問付きだ。私のことなんて忘れて二人で乳繰り合っとけよ。うわ、なんて説明しよう。異世界で悪魔の実食べた風人間なんですって正直にいう?こんなこといきなり言われたら私ならドン引くな。控え目にいっても頭のおかしい奴だわ。



「波紋使いではないけど、」


「じゃああの力はなんなの?まさかお前も柱の一族とか?」


「いやそれは違います。やめてくれそれだけはありえないから。私はまぎれもない人間です。なんていうか超能力っぽい力を持ってるんだよ。私は風を操れるんです」



そういってふわふわと宙に浮いてみる。なんと説明するか迷ったけど下手に黙ってると柱の一族の仲間認定されそうだったのでわりと正直に自分の能力をいう。その汚名は着たくない。ノー!人外!私は平凡なる一般市民です。

ジョセフは空を飛ぶ私を見てすげえ!と声をあげる。その目はキラキラ光っていて敵意はない。よし、これで取り敢えず主人公組に敵認定されずに済んだぞ。ある意味柱の男たちにロックオンされるより主人公組に敵対される方がヤバいからね。柱の男たちは一応倒せることになってるけど主人公は負けないように定められてますから敵対されると確実に死ぬ。最悪の状況だけは避けれたようでホッとする。問題は山積みだけど。



「そいつは驚いた。波紋以外にもそういった能力がこの世にあるのだな。それでセニョリーナ、どうして君はあんなところにいたんだい?」


「えっと、それに関してはわかんないです。気付いたらあそこにいました。ぶっちゃけ帰り方もわかんないから困ったもんだ」


「よし!じゃあお前も柱の男たち倒すの手伝え!ここであったのもなんかの縁だ!お前の能力はすげえし俺が奴らから解毒剤奪うためにも戦力は多いに越したことないし頼んだわ!あ、俺ジョセフ・ジョースターね。よろぴく〜」


「え゛、」



ビシッと指をさされ言われた言葉に頬が引きつる。え、ちょ、私の進路勝手に決めないでくれますか?確私もシーザーの死亡フラグなんとかしないとなとは思ってたけどいきなりそんなこと言われても心構えができてません。ちょっと待ってよ1年くらいさ。シーザーももう自然に助かってくれよ。やっぱり私死にたくないから戦いたくないです。

だが押せ押せなジョセフに押されて私も強引にエア・サプレーナ島に連れてかれることになった。こうして私は確実に原作に巻き込まれていくのだった。


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