story

□アネモネ
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月が昇った頃だった。

私は一人食堂で紅茶を啜るリヴァイを見つけた。


怪我人が一人でこの夜更けに自室を離れているのはどうだろうと思い、ふと、あることに気づいた。

彼が一人の時間を自室で過ごしていることを知っていた。
私は少なからず不思議に思ったのだ。

しかし彼は今、夜中の食堂に居る。

そのまま通り過ぎても良かった。
のに、出来なかった。




私は声をかけようと思ったのだが、彼がなぜここにいることを少なからず知っていた私は、声をかけるのを躊躇った。


そう、戦の後はみんなそうなんだ。





あれから、数日がたった。


ーーーーーリヴァイは、仲間を無くした。

彼のほんの少しの判断の違いで殺してしまった。

死なせてしまった。

彼の班、通称リヴァイ班は皆、共にリヴァイを慕い、信頼し、

勝利を願った。

ただ、それだけだった。
単純な事だ、繋がりはなかなか、絶てない。



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