浮世絵物語

□俺が生まれたようで
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俺、蓮斗の人生の中で一番嫌いなイベントがやってきた。え?何って?受験だけど。
………だーかーら、受験だって。
で、どうでもいいかもしれないけど!一番好きなイベントが祭事!学校でやる体育祭とか文化祭とかめっちゃ好きだよ?コミケとかも大好き!あ、それから喧嘩とかも!いや、これは得意っていうべきかも?俺が喧嘩で負けたことねぇよ?俺は漫画と喧嘩大好き!テヘッ!ほら、"喧嘩と祭りは江戸の華"、みたいな言葉あるじゃん?あれ、俺共感できる。
そういや喧嘩とかで女子助けたら真っ赤な顔されるんだよなぁ。俺、そんなに怖いか?まぁ、喧嘩してるし?

「ぐぁぁぁ!!……もう勉強やーめた!俺の生きがいターイム!っと」

俺はあまり入っていないほうの本棚に開いていた教科書とかをつっこむ。そして、大好きなもので詰まった本棚に向かう。そこにある沢山の漫画の中から、飛び切りお気に入りの漫画、『ぬらりひょんの孫』を手に取る。この漫画のキャラみんな好きなんだよなぁ。かわいい子とイケメンしかいないし。それにしても…

「奴良家3代はみんなかっこよすぎるよなー、うんうん」

男の俺でも惚れるもん。誰が見ても格好いいっていうって、多分。てか絶対。
ぬら孫キャラで首無と黒田坊、鯉伴は俺一番のお気に入りキャラだな!漫画で鯉伴死んでしまった。けどもし話ねじ曲げることができるんだったら俺、助けたいなー。PCでよく夢小説とか読んでるとトリップしてるけど、俺もトリップしてー!チクショー!!
それにしても、チビリクオは可愛い。こんな弟いたらブラコンだな、俺。まぁ、人によって変わるけど。

「ファァ…それにしても、もう日付変わってんじゃん。でも続き気になるしなぁ…」

いや、一通り読んでも気になるもんは気になんだよ!悪いか!え?受験勉強?もう知らねぇよ、そんなもん。でも流石に眠いし…仕方ない。明日は休みだからといって完徹する程俺も馬鹿じゃねぇ。
俺はぬら孫の漫画を教科書とかのように乱暴ではなく、傷がつかないように丁寧に入れた。そして、名残惜しいがベッドに潜り込む。今日はいつも以上に眠い。ベッドに潜り込んだ瞬間、俺は眠りについた。
次の日に起こる、とんでもないことなんて、この時の俺は知らない。

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