BLACK ROSE COCKTAIL

□INTRODUCTION
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「あ…やっン…ッッ…!」

だらし無く開かれた口元。
泣きじゃくる子供の様に…縋り付く身体。


「クッ…そんなにイイのかい…?」


果実から溢れ出すトロリとした液体を白濁に変貌させるまで……あとどれくらいだろうかと、思う。


ずっとこうして…
生殺しのままの…長い永い、愛撫を続けている。


欲しくて堪らないと、そのだらし無い口元が、囁くまで……。


舌で胸の突起を弄び、果実の根元を強く握れば……その身体は益々熱くなってゆく。

果実から滴たる蜜がテラテラと…蕾に艶めいた光を映し出す頃に……ようやくそのヒトコトが鼓膜に届いた。


―――くだ…さい…


…それは、開放の呪文。


「クッ…ください?何が…欲しいんだい…コネコちゃん?」


もっと、悼めつけてやる……それが、復讐だった。

殺しはしない……。
奪いたい物は命ではない。

その理性を服従させる。
永遠に叶わなくとも。


(この命が尽きるまで…アンタはオレの為に泣くのさ…まるほどう)


ゴドーは喉奥で笑いながら…濡れそぼる蕾に、中指を沈めてゆく…。


「ひッ……!!」


悲鳴じみた声を上げる成歩堂の反応を伺いつつ…ゆるゆると長い指が沈められてゆく……。
内壁はヒクヒクと痙攣し、触れて欲しい場所を導くかの如く、その指を飲み込んでいった。


「んッ…あ…ッッ…」


その場所に触れて貰いたいと……腰は微かにうねりだす。


「ひぅッ…あッ…アア…」

「クッ…何してるんだい…アンタ…」


愉快そうにゴドーはその蕾を眺める。

沈めたまま動かさない指。しかし、行き来する腰。

成歩堂は自ら出入を促していた。
ヌプリ…ヌプリと卑猥な水音をたてながら…開放されたい願い一心で…。


――ア…ナタ…を……


荒く甘い息遣いの中に、切ない言葉のカケラ。

耐え切れない果実からドロリと溢れ出す、変貌を遂げた白濁の蜜。


「アナタ…を…くだ、さ…い…!!」


ゴドーはそれを聞くと……ゆるりと指を引き抜いて…


「ご褒美、だぜ…まるほどう」


…己の牙を一気に食い込ませたのだった。
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