短編
□飴玉
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ふとポケットを漁ると、飴玉が一つ出てきた。
何故入っていたのか、理由は忘れたが、決して悪くなってはいなかったので隣を歩く彼女に渡したら、御礼と一緒にこんな言葉が返って来た。
「ねぇハヤテ君、飴玉はどうして甘いのかな?」
「え?」
「いやほら、飴玉って舐めれば舐めるほど甘みがますでしょ?だから、なんでかなって」
「うーん…それは砂糖が入ってるからじゃないですか?」
いきなりの質問に、返答に困ってそう言うと、彼女の目がジト目に変わった。
「…ハヤテ君?現実主義者もいいけど、もっとロマンチックな返答でもいいんじゃないの?」
「…といいますと?」