短編
□生徒会長の憂鬱
1ページ/6ページ
「はぁ…」
名門、白皇学院では言わずと知れた『ガーデンゲート』の最上階から、深刻そうでもないため息が一つ、聞こえてきた。
最上階、というとそこは生徒会室のある所。
…となると、ため息の主は…
「どうしたヒナ?」
「え…?」
そう、我らが生徒会長・桂 ヒナギクその人であった。
誰もが惹かれるその端正な顔に浮かぶは……『鬱』
その表情に加え、ため息。
そんな様子を見て、今日も生徒会室に(サボりに)来た美希が気になって声を掛けたのが、上の会話に当たる。