短編
□シャボン玉
1ページ/4ページ
「ハヤテ君って、シャボン玉みたいだよね」
ある帰り道のこと、僕たちの前にふわふわと流れて来たそれを見て、ヒナギクさんが言った。
「え?」
なんで?、というようにヒナギクさんに視線を送ると、彼女は少し寂しそうに、
「だって…ふわふわしながら、このシャボン玉みたいにどこかに行ってしまいそうじゃない…」
「ヒナギクさん…」
そこで僕は始めて気付いた。ヒナギクさんの肩が微かに震えていることに…
そしてその原因が、なんであるかということに。
→
次へ
[
戻る
]
[
TOPへ
]
[
しおり
]
カスタマイズ
©フォレストページ