短編 2nd
□真面目な彼女達
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ヒナギクの言葉に、仕事をしていた話題の二人は手を止めて、ヒナギクを見る。
「どうしたんですか?
突然そんなことを」
「それだったらヒナギクだってそうじゃないの」
何を言っているんだ、と顔で答えた二人に、ヒナギクは頬を掻きながら言葉をつぐむ。
「いやまぁそうなんだけど……」
「?」
「だけど……なんですか?」
「あの三人をいつも見てるから、頑張ってる貴女達が何だか可哀相に思えて来て……。
本当にごめんなさい。
いつも頑張ってくれてありがとう」
ヒナギクの目が申し訳なさそうに伏せられた。
成る程、本日も仕事をサボっている三人に比べれば、頑張っている千桜や愛歌に同情もしたくなる。
ヒナギクは誰よりも正義感に溢れ、優しい少女なのだから、その想いも当然なのだろう。