その他もろもろ。
□幸せの法則
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「久藤君はどうしたら喜んでくれますか?」
その先生の突拍子もない言葉にすこしだけ驚いた。
幸せの法則
「いきなりどうしたんです?」
放課後の図書室は相変わらず人がいない。だから僕と先生2人きりになることが多いのだ。
現に今日だってそう。先生と2人きり。
「いや・・・・久藤君の喜ぶ姿が見てみたいというか・・・・・」
「というか?」
「・・・・・幸せはもらったら返すものかと」
先生はそういうと赤くなってうつむいてしまう。あぁ可愛いなぁ先生。『幸せもらった』なんて言われた時点で僕の心の中は喜んでいた。
「・・・・・先生、僕もう今幸せなんですが・・・・」
「そ、そんな!何もしてないんですけど!!」
「うーんそうですね・・・・・・・」
あわてる先生もまた可愛い。この人の存在が愛しくてたまらなくなる。あぁ、二人きりって意外とつらい。
そんなことを思いながらも僕は考える。喜ぶこと・・・・・・って言っても
「先生が・・・・・」
「私が?」
「先生が絶望してくださったら僕、喜びます」
こんな少し意地悪なことしか出てこない。