俺と僕と

□宙ぶらりん
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涼介のはじめては一体どんなものだったのだろうか。

最近よくそんなことを考えてしまう。


僕がはじめて恋をした相手は涼介だ。

はじめて手をつないでデートをしたのも、キスをしたのも。


涼介は違う。

僕の知らないところでたくさん恋をして、何人もの人と手をつなぎ、キスをしながら体温を分かち合ってきたんだろう。


僕のものになったときには、いっつか涼介にとって、僕ははじめてではなくなっていた。


「俺さ、知念が最後の人だと思ってるよ」


涼介が言ってくれたこの言葉を信じているけど、やっぱり不安はそう簡単には消えてくれないんだ。
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