府庫
□女嫌いと人見知り
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本日、絳攸は大変困っていた。
黎深に呼ばれたから…というのはもちろんあるが、そのとき黄尚書も来るということにだ。
なぜ黄尚書まで!?
そして仕事を無理やりに終わらせ、屋敷に帰ってくると
黎深様と黄尚書がそこにいた。
「黄尚書お待たせして大変申し訳ありません。
黎深様、今日は何の用ですか?」
黎深は一言とんでもないことを言った。
「絳攸、お前黄尚書の顔を見ろ。」
「………?」
「そして、鳳珠お前は仮面をとっとと外せ。」
「お前、そんなことできるわけないだろ!」
黄尚書は必死に止める。
確かに今日頼みに来たことを考えれば必要なことなのかもしれないが。
「鳳珠、お前の顔を見れるかによって引き受けられるか変わるんだぞ。」
「た、確かに。」
絳攸は何がなんだかわけがわからない。
そうこうしているうちに結局鳳珠は仮面を外すことを決めたらしい。
そしてはらりと仮面の紐をほどいた。