頂き物
□突然の訪問者
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「おい、お前まさか、よろず…じゃなくて、坂田銀時を探してんのか?」
そう、その共通点を合わせると、坂田銀時。この名前に行き着いたのだ。
「銀時じゃなくて金時ぜよ!何を言うとるんじゃ!!」
そう言う黒もじゃに土方は疲れたとため息をついた。
「…取り敢えず、あんた誰でさァ?」
土方の横でずっと、様子を伺っていた沖田が鞘に手をかけながら言う。
敵なら直ぐに抜刀出来るように。
「おりょ?ワシのこと知らんがか?」
再度首を傾げて言う黒もじゃ。
「知りやせんねィ。」
「わしゃ、坂本辰馬ぜよ!」
あっはっはっはと笑いながら言う黒もじゃー坂本とは反対に、土方達は目を見開いた。
「なっ!坂本っていやー…あの快援隊の?!」
吃驚している土方達を坂本は笑い飛ばした。
「あっはっはっは!!で、金時は何処ぜよ〜?」
「だ〜か〜ら〜!金時って誰だァァァァア!!それに、これ金払ってくれんだろうな!!」
土方の質問を坂本はまた笑い飛ばす。
ちょっと冷や汗をかいて。
「あはっはっはは…金時は何処ぜよ。」
真選組一同がどうしよう。この人は人の話を聞かない。
そう頭を悩ませるその瞬間。
「金じゃなくて、銀っつてんだろが!!辰馬。」
真選組の者ではない声が聞こえてきた。
その聞き覚えのありすぎる声に土方は話しかける。
「なんで、ここにいるんだよ。万事屋。」
そこにはよお、と手を上げて気だるそうな目をしている銀時がいた。