短編小説

□叶わぬ恋
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ー夜

彩「結局、残業かぁ…。」

はぁ…と彩奈はため息を吐きながら、残りの資料を訂正する。
すると…

貴「手伝ってやるよ。」

貴紀が彩奈の手伝いをしようと会社に戻ってきたのである。

彩「えっ。い、いいよ!こんな私1人でも大丈夫だよ!
早く帰らないと…奥さん、悲しむよ?」

貴「だから、無理すんなって!家は大丈夫だ。さっき連絡入れたから。仕事でミスしちまってそれを今日中に直さないといけないから、帰りが遅くなるって。それにあんたは前に俺のミスの訂正を手伝ってくれたし。借りを返さなきゃだし。」

彩「…え?」

貴「ほら新人の頃に…。」

彩「…あっ」

彩奈と貴紀が新人の頃貴紀は毎日ようにミスばっかしていて、よく部長に怒られていた貴紀を手伝いをして、励ましてたのが彩奈だったのです。

貴「思い出したか?そのときの借り、今返すから」

彩「あ、ありがとう」
(…優しいなぁ)

彩奈は貴紀の優しさにふれる。

ー4時間後

彩・貴「お、おわったー!」

2人はようやく終わった仕事に安所の息吐く。

彩「お疲れ様!ありがとね!こんな時間になっちゃたね。ごめんね…」

貴「おつかれ。いや、大丈夫だ気にすんな」

彩「…ありがとう」

貴「おう。よし、終わったし帰るぞ。準備しろよ」

彩「え!?あ、うん。ちょっと待ってて!」

貴「おう」

彩「おまたせ」

貴「行くぜ」

貴紀と彩奈は一緒に帰った。
そして彩奈の家…

彩「送ってくれて、ありがとう」

貴「ん、今日はゆっくり休めよ?」

彩「うん。今日はほんとにありがとね!」

貴「いや、大丈夫。明日な。」

彩「うん。また明日」

その後貴紀は無言で帰り、それを見つめて彩奈は…

彩「…好き…叶わなくても…好き…。
  思いを寄せるだけなら別にいいよね…?」

彩奈はこの先も叶わない恋を続けていく…。

〜END〜
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