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□関心
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魔神の落胤が物質界にいる。
くだらない。
どうせいつものデマだ。
魔神が物質界へ遊びに行く様子を遠くから見ながら、そう思った。
数分後、彼は戻って来た。
今回は長かったな、と思いながら、帰ってきたばかりの彼を取り囲む群衆に紛れ込む。
暴力と主従関係しかない虚無界は、私にとって退屈だった。
そんな世界で、物質界について知ることは唯一の娯楽だった。
「あのガキ、オレの愛情がたくさんこもった虚無界の門を斬りやがった…」
?!
「まあ、パパが造った大事なもんを壊すところは、オレの息子だな。
ギャハハハハッ!!
これからが楽しみだぜ!」
…あの噂は、本当だったのか。
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