ハリポタの夢

□cat tail〜#1真夜中のストレンジャ〜
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ルーピンと名乗る男はホグワーツからの使いだった。

『私、ホグワーツに行く気はないの…ごめんなさい』

猫田はせっかく来てもらったのにすまないと謝った。

「なぜ?」
『私は普通でいたいの』

「君には魔力を感じるよ。この世界で普通でいるのは辛くない?」
『それでも!!普通がいいの!』

ルーピンという男は何を知っているというのだ、猫田は苛立ちを感じた。

怒らないようにしたいのに…夜眠いのも作用し、つい苛立ちが怒りに変わる。

『お願い!わかって!!』

叫ぶような猫田の声にルーピンはハッとした。
そして優しく猫田の頬を撫でた。

「…わかるよ。僕にも君みたいな秘密があるから」

−−−秘密?

猫田は気づいた。
ルーピンに秘密を気づかれた、と。

『私……猫娘なの』

ルーピンの手に猫田のヒゲがあたっていた。
頭には黒い獣耳、お尻に長いしっぽ、手は毛だらけで長い爪を隠している。
ルーピンは何故か、怖がるでもなく、優しく見つめていた。

あまり優しくされたので、猫田の瞳から涙がこぼれた。

「泣かないで…君が寝るまで傍にいるから」
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