ハリポタの夢
□cat tail〜#1真夜中のストレンジャ〜
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それから毎晩のようにルーピンはやってきた。
来て、たわいもない話を面白く話して帰る。
猫田は夜が楽しみになっていた。
しかし−−
ある夜ルーピンは来なかった。
猫田は満月を見上げため息をついた。
『今日は来なかった…
一体どうしたのかしら』
来てほしい気持ちがこんなに大きくなっていたのか、と自分でも驚いた。
寝不足気味で次の夜も待ったが来なかった。
そして…次の夜。
ルーピンはやってきた。
寝不足だった猫田は、ルーピンの顔を見るやいなや怒って猫化してしまった。
「ごめんね…待ってくれてたんだね」
ルーピンは猫田を優しく抱き寄せた。
『何よ!やめて!』
猫田はルーピンの腕を振り払い、ふと目をとめた。
よく見るとルーピンはあちこち怪我をしているではないか!
しかも引っ掻くような傷…
『ルーピン…何かあったのね』
ルーピンは猫田の問いに答えず困った顔をした。
『ホグワーツの人?
私をなかなか連れて来られないからお仕置きしたの?』
「…すごい発想だね!」
『はぐらかさないで答えて!!』
「そうだといえば、ホグワーツに来るかい?」
『行くわ!!
…あなたを苦しめたくない』
心配のあまり猫田は泣き出した。
「わ、ごめんよ…ごめん。違うんだ…
これは僕の体質、君と同じような…秘密のね」
泣いている猫田をどうしていいか困って慌てるルーピン。
そんなルーピンに猫田は涙をとめニコッと笑う
『私…あなたをもっと知りたい。ホグワーツに行くわ!』
END