book~妖精→進撃~

□第2話
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エレンと出会っていつの間にか
数ヶ月が経っていた

行く宛もなく野宿でもしようか
と思っていたクレアにエレンは
だったら家に来たらいいと、
エレンが自分の両親に頼んで、
一緒に暮らす事になった

エレンが勝手に魔法の事を話し
始めた時は一瞬殴ってやろうか
とクレアは思った

この世界に魔法はない

つまりクレアは異端者だ

気味悪く思うに違いないと、
そう高をくくっていたが実際は
予想とはまるで違った

エレンの母親は、気味悪く思う
どころか凄い能力だと誉めてき
たくらいだし、エレンの父親は
気味悪くは思ってなかったみた
いだが、やはりあまり公には、
しない方が良いといわれた

間違った事は言われてないので
クレアは素直に頷いた

それからアルミンというエレン
の唯一の友人と会ったりエレン
の父親…グリシャに医学を学ん
だりと、意外と充実した日々を
送っていた

家でなら魔法の使用も許可され
ていたが料理に役立ててたり、
エレンと室内で遊ぶ時位に使う
くらいしか魔法は使わなかった

(水を凍らせて食べた時は本当に
驚かれたが)

今日は"アッカーマン"という家に診察
に行くらしい

その家には゛ミカサ゛という
クレア達と同い年の子がいる
らしく友達を作る良い機会だと
グリシャは、エレンとクレアを
連れてきたというわけだ。

だがエレンもクレアは別に特に
気にするわけでもなく、むしろ
どうでも良いとさえ思っていた

2人は、どこか大人びていて
子どもらしさがあまりなかった
為かアルミン以外の友達が全く
いない

グリシャはその事を心配しての
配慮だったのだが…

グ「このあたりは子供がいない
からな。仲良くするんだぞ。」

エ「うん…
そいつの出方次第だけど……」

『…別に私はエレンがいるから』

エレンは両親やクレア、アルミ
ン以外には無表情で、怒りの時
以外感情を表には出さない

本人曰わく―

"家畜のようにくらしていて満足
してるような奴らと仲良くなど
したくはない"

…とのことだった

クレアも正直、人と接するのが
苦手だったし、エレンがいれば
それで良いと思っていたりする

簡単に言えばエレンが気に入っ
たのだ。

周りとは違う強い意志や夢を
語るエレンにクレアは惹かれた

だが2人の答えにグリシャは
呆れた表情になる

グ「エレン…クレア…

そんなんだから一人しか友達
できないんだぞ…;」

そう言いながら到着した
アッカーマン家の扉をノックする

しかし反応がなかった

試しにドアノブを握れば簡単に
開いた扉

中を覗けば2人の成人の男女の
死体が血濡れで転がっていた。

『……………ッッ!!!』

その光景は、昔 自分の両親が
デリオラに殺された時とどこか
似ていて、体が小刻みに震える

エ「!?
クレア!大丈夫か…!?」

『ぁ…』

気がつけばクレアはエレンに
支えられていて、エレンは心配
そうにクレアの顔を見る

エレンやエレンの両親、そして
アルミンには過去を打ち明けて
いたためか余計心配をかけさせ
てしまったと、クレアは慌てて
自力で立つ

『だ、大丈夫…』

まだ体はふるえていたがクレア
は何とか立ち上がる

『…ミカサがいない
エレン、辺りを探そう』

中にいたのはミカサの両親らし
き男女2人だけで、グリシャが
エレン達に離していたミカサが
見当たらなかった

エレンも、その事に気がつき
クレアを気遣いながらも頷いた

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