飛べない烏は夢を見る

□雛烏、進化の時
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あれから時間は過ぎ、今の時刻は10時10分


生川高校との試合?……負けちゃいました


そして今、音駒と対戦なうです


ドパッと日向くんのスパイクが決まり、烏野が一足先にリード


「大地さん、ナイスレシーブ!」


キュッと日向くんがAからCへ跳びスパイクを打つ、が


11番の灰羽リエーフくんに止められてしまった



二人の速攻がこんなに早く………!



そして、灰羽くんは日向くんに向き直ると、挑発の眼差しを向けた



「おい¨普通の速攻¨増やしていくぞ。¨フワッ¨の方な……………おい、聞いてんのか!」

「………おう」








気を取り直して試合再開


「田中さん!」


ドッ


「オーラァイ!!」



影山くんは日向くんに………と思いきや、旭さんに向けてトスしたけどまた灰羽くんが止めにきたけどなんとかワンタッチで止められずに済んだ



「一瞬日向に釣られたと思ったのに……一歩出遅れてもブロック高い……!」

「速攻きますーっ!!」


音駒に行ったボールは綺麗に拾われトスされスパイクで返されて、拾えず床に落ちてしまった



ここで烏野はTOを取ることに



「まぁ、落ち着け。最初から速攻はガッチリ警戒されてんだから無理もねえ」



ああ、私TOのとき混ざるの久しぶりな気がするな………IHでは観客席居たしさ!



「とりあえず音駒相手には、東峰・田中のレフト中心で攻めてけ」


コーチの言葉に皆応える


「(……で、いいのか俺?弱腰じゃねえのか?)」

『……コーチ、顔色良くないみたいですが大丈夫ですか?』

「ん?おっおう!?心配すんな大丈夫だ!」

『そうですか?なら良いですけど!』






皆がコートへ戻って試合が再開して早々、山本くんのスパイクが来たけど影山くんが上げボールは大地さんに


「オーライ!ラスト頼む!」


フワッと旭さんにボールが行き


「旭!」

「ラスト!」

「旭さん!」


旭さんが跳び、その瞬間誰もが驚いた


きっと一番びっくりしたのは旭さんだろうけど………!


「アッ?」


どでーん!!!


「うわぁあああ!?だだだちょちょちょ!!!」


声を荒げる旭さん


だって、旭さんが打とうとしたボールを日向くんも打とうとしてきたからね ………!


「すっすみませんんん!!!つい球だけ見てて……!すみません!大丈夫ですか!?」

「俺は無傷だよ」


旭さんがそう言うと大地さんは


「日向は大丈夫なのか!?」

「おれは何ともないです」

「ボゲェエエエ!!!」

『影山くん!気持ちはわかるけど!落ち着いて!!』


影山くんを止める私

それにしても、二人とも何ともなくてよかったな


「おい、気ぃつけろよ〜」

「どうしたって、翔陽が吹っ飛ぶんだからな〜?」

「ズビバゼンッ」


田中とノヤっさんが日向くんに声をかけた………顔ちょっとひきつってるけど


「つか影山!かなに抱きしめられてんじゃねえよ!!」

「えっ!?」

『ええっ、抱きっ!?それ誤解!!!』

「かなは影山と身長差あるからそう見えるんだよ!」

『無茶苦茶だよそんな理由!!』

「すみませんでした……」

『影山くん気にしないで!!』

「ウス……」



そして


「ちゃんと周り見ろボゲェー!!何のための声かけだタコォオオ!!!」

「ハイ……」


皆コートに戻っていく


無意識だろうけど、日向くんは………今旭さんへのトスを奪おうとしたようだった



「なぁ、影山」

「あ?」

「¨ぎゅん!¨の方の速攻おれ、目え瞑んのやめる」



¨欲¨が雛に進化をもたらす………!














ーーーーーー
to be continued
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