飛べない烏は夢を見る

□Let's study!!
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 翌日の放課後


 昨日の東京に行く話から、テスト勉強に向け私達は早めに部活を切り上げ部室でわからないところを先輩や同級生に教えて貰うことになり………うん、ちょっとだけテスト大丈夫な気がしてきた!!



 「よっし、じゃあ土曜の部活後ウチな!」

 「よっしゃ!」

 『了解!』







 そして土曜、田中の家

 2年メンバーで勉強会です


 「西谷が一番苦手なの現文だよね?昨日の小テスト出して」


 スッ……


 「国語は基本的に文章の中には答えがあるからよく読めばわかる筈で…………」



 問三
 ¨紀男¨の矛盾した二つの気持ちを、最も良く表している一文を文中から抜き出しなさい。


 という問題


 ノヤっさんの回答は


 【もっと男らしく生きろ!!!紀男!!!】



 「¨文中から抜き出せ¨って書いてあんじゃん!問題も紀男も無視すんなよ!!!」

 「ノヤっさんかっけえぜ……」

 『わ、ワイルド……!』

 「あっ、暗記ならいけるだろ西谷!?漢字とか四字熟語とかで点は稼げるから……」

 「四字熟語任せろ!!」


 バーン、と誇らしげに¨三点倒立¨と書かれた着ているシャツを縁下くんに見せるノヤっさん


 「それ(三点倒立)はテストに出るやつじゃないから!!!」



 ガラッ


 「ゲッ、アンタ勉強してんの!?……大丈夫!?」


 「¨大丈夫!?¨って何だよ!」


 やってきたのは田中のお姉さん


 「姐さんチーーーッス!!!」

 「おお、夕!今日も格好いいな!」

 「あザーーッス!!」

 「あっ、かなも来てんじゃん!かなはいつ見ても可愛いな!」

 『えっあっ、そんなそんな!お久しぶりです!!』

 「お、お邪魔してます……」

 「どーぞどーぞ」


 冴子姐さんに控えめに挨拶する縁下くんたち

 まぁ、初見はビックリするよね私もそうだったし


 「どら〜、姉ちゃんが教えてやろうかオラ〜」

 「うっせーな、脳ミソの出来は一緒なんだから無駄だろ!」

 「おい、現役女子大生ナメんなよ!!」

 「バイトと練習しかしてねぇだろ!」


 「……田中の姉ちゃんかっけぇな……」

 「……うん」


 「後で泣きついても知んないかんな!」


 ピシャンッと襖を閉め怒って冴子姐さんは行ってしまった


 「……練習ってなんの?」

 「和太鼓チーム作ってんだよ、祭とかになると張り切ってんぞ」

 「へーっ、かっけー!!」

 「ビバサラシ!!!」

 『サラシってちょっとカッコいいよね!』

 「よし、ホラ雑談はその辺にしてやるぞ!東京行くんだろ?」

 『「「ハイ縁下先生!!」」』



 私達3人は苦手な教科を重点的に縁下くんに教わり、少しずつだけどわからなかったところがわかるようになってきた


 縁下くんだけじゃなく、木下くんと成田くんも教えてくれて………いい友人を持ったよ私は!













――――――
 to be continued
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