飛べない烏は夢を見る
□春高、そして東京へ
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放課後
今日は部活休みになってたけどなんやかんやで皆集まった……大地さんたちはまだ来てないけど
「3年生来ねえな……」
皆そわそわしていると
ガタタッ
「やばいやばい、早く!」
そう言いながら3年生の先輩達が体育館にやってきた
体育館に入ると菅原さんは皆に
「行くぞ、春高」
全員「おっしゃあああ!!」
そう言い、安心した皆は叫んだ
*
しばらくするとコーチもやってきた
「俺達は優劣を決める試合で負けた」
青城は強かった、それに自分たちは劣った。それは現時点の結果で事実
そして今日のIH予選の決勝は白鳥沢が優勝、青城が準優勝だったらしい
コーチの言葉に皆の顔が強張った
「県内でさえあの青城より上が居る。強くなるしかねえ……次の目標はもうわかってると思うが春高だ。
高校バレーの大会ではIHと並んでデカイ大会だ。春高が1月開催になって3年も出られるようになってからは出場する3年にとっては文字通り¨最後の戦い¨だな」
コーチが高校生だった頃は3月だったから出られなかったらしい
「じゃあとりあえず、ここは主将に一発気合い入れて貰おうか」
「………昔烏野が一度だけ行った舞台だ……もう一度あそこへ行く。東京、オレンジコートだ」
「うおっ」
全員「しゃああ!!」
皆が叫ぶ
バァンッ!
勢い良く扉が開き、武ちゃん先生が息を切らしながらやってきた
「い……行きますよね!?」
眼鏡をかなりずらしながら武ちゃん先生は言った
「何処に!?」
「鼻血出てます!!」
ざわざわするなか大きい声で先生は
「東京!!」
「東京!?東京ってもしかして……音駒ですか!?」
「練習試合っスか?」
日向くんと影山くんの問いかけに笑顔で頷く先生
「でも今回は音駒だけじゃないんだ」
「??」
「梟谷学園グループ……音駒を含む関東の数校で出来ているグループで、普段から練習試合等を盛んに行っているそうなのですが……今回音駒の猫又監督の計らいでその練習試合に烏野も参加させて貰えることになりました!!」
「「うぉおお!!」」
『凄い!』
「そういうグループは昔から積み上げた関係性みたいなモンでできてるから、ツテなしではなかなか入れるモンじゃないんだが……猫又監督に感謝だな。あとしつこく頼んでくれたであろう先生にもな!」
「いや、僕はそんな!鳥養監督のお名前あってこそで……!」
全員「アザース!!!」
「…この数年で県内で昔懇意にしていた学校とも疎遠になってしまった、当時の鳥養監督と親しかった指導者が変わってしまった学校も少なくないです。このチャンス生かさない手はないです!!」
先生がそう言うと、影山くんノヤっさん田中日向くんがそれぞれ音駒の選手を思い浮かべながら叫んでいた
………音駒の方々、くしゃみしてそうだな
「ただ向こうはIH予選が今週末からなのですぐってわけではないです。あとまだ¨お誘い¨を頂いている段階でして、色々承諾貰わないといけない事など細かい事はまた後でお話ししますね。とりあえず皆の意思は……」
「勿論」
全員「行きます!!」
全力で答える皆
「あっおっ、じゃあ僕これから職員会議なので行きますね!今は取り急ぎその報告だけ!鳥養くんあと宜しくお願いします!」
「おう」
そう言うと先生は走って体育館を後にした
「忙しくなるなぁ……!」
「だな!清水もな、初遠征だもんな!」
「……うん、私もがんばる」
「「………??」」
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