飛べない烏は夢を見る
□目の前の球が全部
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「(青城は20点に乗った、もう後はない。自分の集中が今この試合で一番高まっているとわかる………サーブ、スパイク来い、俺に来いぜんぶ……拾ってやる!!!)」
ドンッ
「大地さんナイスレシーブ!」
……すぐそこに見えてる様で青城の背中は遥か遠くで、連続得点(ブレイク)で点をつめないと烏野は負けを待つだけ……!
ドドッ
旭さんのスパイクが二枚ブロックを抜けて及川さん、影山くんの元チームメイトが拾って烏野に返ってくる
ダァンッと田中がスパイク
しかし笛が鳴り、アウトだったようだ
烏野19点、青城22点
青城が22点になった後、月島くんのスパイクで烏野も20点に
そして月島くんのサーブの番が来て、ノヤっさんが抜け日向くんが入る
観客席で嶋田さんとブレイクを願うなか、青城が取り、烏野が取り返す
……熱戦だ……!
「ナイスレシーブ!」
「2番2番!!」
ババンッ
「ん゛っ」
青城のスパイクを影山くんが拾い
「龍ラスト!!」
「オオッ」
ドガガッ!
田中のスパイクは止められちゃったけど……
「(¨目の前の球が全部¨!!!)」
床に落ちていくボールを足で上げた田中
そのボールを日向くんが拾い、青城に返した
青城は反応できずにボールは床に落ち、烏野に点が入った
「「うおっっ」」
『「「しゃあああ!!チビ助ボーズ/日向くん田中ナイスッッ!!!」」』
観客席で叫ぶ私達
……もう1点……もう1点……!
「(…負けてたまるか)」
「(負けてたまるか!)」
「(負けてたまるか!!)」
ドガガッ!
「っしゃあああ!!」
でも、皆の思いは青城も同じ……
スパンッと青城のスパイクが決まり、青城はマッチポイントに
あと1点で青城の勝利になる……!
烏野の皆の顔が強張る中
「野郎共ビビるなァーッ!!前のめりで行くぜ」
ノヤっさんが重い空気を変えた
その言葉で皆笑顔に
……やっぱりカッコいいよ、ノヤっさん……!
ピーッ
「任せろ!」
トッ
「ナイスレシーブ!!」
ラストにガツンッと旭さんのスパイクが決まり
「「旭さんナイスキイイ!あと1点!!」」
縁下くんと成田くんが叫ぶ
……そう、このあと¨1点¨が途方もなく高い壁……!
23ー24
田中のサーブの番
サーブをミスれば即試合終了、綺麗に拾われて攻撃を決められても終わってしまう……
……すごい緊張とプレッシャーでいっぱいだろうな……!
ドッ
「オーライ!」
「ナイスレシーブ!」
綺麗に拾ってセッターに行く……!
「(速攻来るっ、絶対落とすな!!せめて……触れ!!!)」
ドバッと第1セット以来の胸レシーブ……!
田中が受けたボールはダイレクトに青城に返っていく……
そんなとき、影山くんがワンハンドで日向くんにトス
ボンッとスパイクが決まって、及川さんはブロックしきれずにボールが床に落ちた
これで烏野も青城も24点
『追い付いた……!』
「「おっしゃ同点んんん!!!」」
「なんだっけ、これ……」
「デュース……!先に2点差つけた方が勝ちだよ……!」
烏野も24点になると、青城はTOを取った
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