飛べない烏は夢を見る
□守護神とエース
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「ねぇ、かなちゃん」
『はい?お?まゆちゃん?』
「西谷くんと先輩の人が廊下で揉めてるみたいなんだけど……」
「ノヤッさんと先輩?………っまさか!」
クラスの女子で一番仲が良いまゆちゃんの話を聞き早足で廊下に出た
予想は当たっていて、先輩は旭さんだった
「アンタはまたスパイク決めたいって思わないのかよ!!」
旭さんはまた無言で立ち去ってしまい、ノヤッさんが呼び掛けてもこっちを向かなかった
教頭先生がノヤッさんを止めようとしたが払われて後ろにあった花瓶にぶつかり花瓶が割れた
『ノヤッさん……』
「かな…俺…」
それからノヤッさんは一ヶ月謹慎、と学校側から言われ今に繋がる
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「……思うよ。何回ブロックに捕まってももう一回打ちたいと思うよ」
「……それならいいです。それが聞ければ充分です」
そう旭さんに言うと試合に集中する
日向くんのサーブから嶋田マートさんがレシーブし大学生のお兄さんが旭さんにボールを託す
力強いジャンプ、力強いスパイク
しかし影山くん月島くん田中にブロックされ悔しい表情になる旭さん
床に落ちた、その瞬間
ノヤッさんがボールを繋げた
「だからもう一回トスを呼んでくれ!!エース!!!」
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