飛べない烏は夢を見る
□待ってます
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翌日の放課後
体育館で各々練習している中
「んローリングッサンダァァ!!!」
という掛け声のあと前転してどや顔で私たちのまえを走り抜けるノヤッさん
「…あっ、うんナイスレシーブー!」
『カッコいい!流石ノヤッさん!!』
「普通の回転レシーブじゃねーか、サンダーどこいった!」
「何で叫んだんですか?」
「コラー変なこと叫びながら動くんじゃないよ危ないよー」
菅原さんと私の後から段々悪口や注意の言葉に変わり月島くんと山口くんは笑っていた
カッコいいじゃんノヤッさん
「影山月島山口まとめて説教してやる屈め!いや座れ!俺の目線より下に来い!!」
そんな中日向くんはノヤッさんにローリングサンダー教えて!と目をキラキラさせていた
うん!ノヤッさんのカッコよさわかってくれて私めっちゃ嬉しいよ日向くん!!
しばらくすると、武ちゃん先生がやってきて集合がかかった
「皆今年もやるんだよね!?GW合宿!!」
「ハイ、まだまだ練習が足りないですから」
「それでね……」
クイッと眼鏡を上げると先生は
「GW最終日、練習試合組めました!!」
皆いつもの武ちゃん先生と何か違う!と動揺していた
私もだけど
相手は東京の古豪、音駒高校だそうだ
「東京?ねこま?」
「音駒ってあの…ずーっと烏野と因縁のライバルだったっていう…?」
「うん!確か通称――」
ネコと呼ばれていて、私たちも話だけは良く聞いてたけど前の監督同士ずーっと昔からのライバルで前はよくお互い遠征に行ってたらしい。
実力も近くて相性もよかったから遠出する価値があるくらいいい練習試合ができたって聞いてたなぁ……
『菅原さん!練習試合があると近所の人見に行ってたんですよね!』
「ああ、うん。名勝負!″猫対烏!ゴミ捨て場の決戦!〃っって」
それを聞いて本当に名勝負だったのかと月島くんが言っていたけど叱っておいた。先輩としてね!
「でもここしばらく接点なかったのにどうして今?」
「うん…詳しいことはまた後で話すけど…音駒高校っていう好敵手に存在を聞いてどうしても″因縁の再戦″をやりたかったんだ。
相手が音駒高校となれば…きっと″彼″も動く筈」
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「よし!折角の練習試合無駄にしないように練習も合宿も気合い入れんぞ!」
大地さんの言葉に皆が答える
田中はシティボーイけちょんけちょんにしてやるとかいっていて月島くんが笑っていた
……ていうか月島くんて結構笑うよね。嫌味っぽく見えるけど!!
そしてノヤッさんは
練習試合出ないって大地さんに言った。
私は今皆の練習を見守ってる傍ら盗み聞きしちゃってるけど……
本当はノヤッさんここで練習したいけど俺も試合出て勝ったら旭さん居なくても勝てるっていう証明になるみたいで嫌だって話してる
大地さんは了承した。でも合宿には来てくれっていうことで話は終わったようだ
その後、日向くんはノヤッさんにローリングサンダー教えてください!と詰め寄り教わっていた
他の皆もそれぞれの練習に打ち込み、気が付くとあっという間に日がくれていて掃除片付けを終え、挨拶し皆帰っていった
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