飛べない烏は夢を見る
□帰ってきた守護神
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「え、えっと……西、に……」
こそっ
『影山くん、西谷!ね』
「…!ニシノヤさんは…どこの…中学…」
「千鳥山!!」
元気よくノヤッさんが答えると、影山くんのテンションが上がったらしく
「強豪じゃないですか!なんで烏野に!?やっぱり鳥養監督の復帰を聞いて!?」
応答がハイテンションだった
「…いや、俺が烏野に来たのは――……」
「「………?」」
「女子の制服が好みだったからだ……凄く!」
「「……………」」
「勿論女子自体も期待を裏切らなかった!かなとかな!!」
『へ!?』
「それに!なんつっても!男子が学ランだからだ!!黒のな!!」
ノヤッさんが熱く語る中、ポカーンとする日向くんと影山くん
「黒学ランかっけえだろ!俺中学がブレザーでよ〜、学ランにすげえ憧れてたんだよ〜!茶とかグレーじゃなく黒のな!」
「わかる!」
「な!そしたら烏野は黒学ランだし女子も制服可愛いし家も近いし迷わず決めたね!」
わいわい盛り上がるノヤッさんと田中
『……ごめんね、日向くん影山くん。ノヤッさん語り出すと周り見えなくなっちゃうから……』
「い、いえ!」
「気にしてませんよ!」
『…まあ、烏野に来て仲良くなり始めたくらいに制服に惹かれた!って言ってたなーノヤッさん』
「はぁ……」
あ、余計ポカーンってさせちゃったか!!?
「あ!!!潔子さぁ〜ん!!貴女に会いに来ました!潔子さぁ〜ん!!!」
潔子先輩が来るなりキラキラした目で入口に向かって走るノヤッさん
……ああ、頬ビンタされちゃってる
「相変わらず嵐のようだな…」
「ゲリラ豪雨…」
『でもそれがノヤッさん!!』
「…………」
「ハハハ!喧しいだろ!
……でもプレーはびっくりするくらい――
静か。」
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