夢の扉
□第一話
2ページ/4ページ
所変わって、ラウンジ。
そこには、ここのマンションの住人達が朝の食事をしていた。
「メニアーーーク!!」
眼鏡をかけた女性は雑誌を持ちながら突然叫んだ。
「上質なベルベットのような質感たまらないわ…そして丁度マシュマロのようなフィット感ね、この少し年季を感じるところがなんともたまらないわぁ…ハァハァ」
「急に叫んだかと思えば家具の「あぁ、あれグラビア誌だよ」?!」
「…はぁ。全く相変わらずだな君は。」
呆れたようにため息をついた。
「凜々蝶様、魚の身がほぐれましたよ。」
「……………君もか。」
「はい、ラスカル♪」
金髪で“不良”と書かれたTシャツを着た少年。その前に“ラスカル”と書かれた犬用の容器に入ったミルクが置かれた。
「なっ!!俺はラスカルじゃねぇー!!ォつーか、犬用の容器?!ォォ」
「ぷっふふ。」
口に手をあてながら笑う青年。
少年がなんだか可愛そうだ…
「もぐもぐ‥もぐもぐ」
ここの人達は相変わらずだ。