みんなと一緒に過ごした一年間

□第1Q 黒子はボクです
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凛歌「はい。元チームメイトですから」


リコ「元チームメイト!?もしかして、翡翠さんも帝光中バスケ部だったの?」


凛歌「はい、マネージャーですけど。それから私のことは名前でいいですよ?先輩」


リコ「本当?なら、私のこともリコでいいわ。そんなことより黒子くんのこと教えてくれない?」



凛歌「テツくんは、練習じゃなくて試合で本領を発揮するタイプです。だから、シュート練とかだけで見るとはっきり言って戦力外です。でもテツくんが試合に入ると、かなり変わります。だから聞くより見る方が早いです。私もテツくんのスタイルを口で話すのは、難しいですし。」


リコ「試合で本領を発揮する?」


凛歌「はい、テツくんの強さは異質ですから。テツくんの力は《キセキの世代》の彼らとは違います。彼らを光と表すならテツくんは影です。影は光が強い程力を増す。」


リコ「どういう事?」


凛歌「後はテツくんを見てから決めてください。」


そう言って凛歌は戻ろうとした。が、日向に腕をつかまれた。


日向「謎かけみたいなことだけ言って行こうとすんな!!ちゃんと、説明しろ!」


凛歌「だってこれ以上どうとも言えないんだもん!何回も言うけどテツくんのスタイルは口では説明出来ないから!こればっかりは見たほうが早い!」


日向「なるほどな、分かった。とりあえず放課後体育館に来いよ?遅れたらでこピンだからな?」


凛歌「分かってます!あっ!でも、迷うかもしれないから、順くん教室まで迎えに来てくれないかな?」


日向「まぁ、お前方向音痴だしな。体育館に行こうとしてグラウンド行きそうだし…。終わったら迎えに行くわ。そう言えばお前何組だ?」


凛歌「B組だよ!順くん。ありがとう!じゃあ私行くね?」


日向「おう!迷うなよ?」


凛歌「迷わないってばー!!」


日向「って、言ってる傍からどこ行こうとしてんだよ!お前は!!」


リコ「何か凛歌ちゃんって目が離せない妹みたいね。日向くんがお兄ちゃんって感じで」


日向「あいつは妹なんかじゃねぇよ。そんなモンよりずっと大事な存在だ。つうか、アイツホントどこ行く気だ?ちょっとあの方向音痴、教室まで送ってくわ」


リコ「えっ?うん、分かった。(びっくりした。あんな顔した日向くん初めて見た…。それだけ大事ってわけね。凛歌ちゃんのこと)」
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