Main
□Marry meeeee
1ページ/1ページ
ぎし、ぎし、とベッドが軋む音。
「ちょ、ちょっとディドさん?他人の家のベッドでトランポリンやるのやめてくださいよ!」
「だってフリッピ―君の家にお泊りできるのがうれしい」
「もっとほかのほうほうで!よろこびをひょうげんしてくださいねー」
「赤ちゃん扱い辞めて!」
「ところで、なんで僕が床で寝てるんですか」
「君が勝手に床で寝てるんだろう?」
「普通は大の男二人でシングルベッドには寝ません」
「だけど他人じゃないだろ?」
「え」
「そうだなあ。もし君が私と結婚してくれたら」
「…」
「君は包丁もナイフも使わなくていいし」
「何勝手なこと」
「火も見なくていい」
「言って」
「危ないことは絶対させない。君が傷つくことは何もないようにする。約束」
「ばからしい」
「な、なんだって!?ひとの渾身のプロポーズを」
「本気だったんかーい」
「あたりまえだろう全く。明日でっかいベッド買いに行こう」
「ぜひそうしましょうか」
「信じてないな?」
「…明日、もう一回」
「なにを」
「プロポーズ、やり直してください」
「やり直し食らうなんて小学生のころの作文以来だよ」
「今度はもっと真面目にお願いしますね」
「了解」