結構、 無茶しちまった気がする……。 俺にしがみついたまま眠るこいつを見てると、そう思わずにはいられない。 涙の跡が残る幼い寝顔からは普段のクソ生意気さは窺えない。 それを見てたら、自然と笑みが零れた。 「こりゃ…目ぇ腫れるな確実に」 思わず呟いて、俺は慌てて口を押さえた。 そっと顔を覗き込んでみたが、どうやら起きる気配はなさそうで…俺はホッと安堵の息を吐く。 それでも何故か触れたくて、俺とは違うサラサラな髪を梳くように撫でると、それに反応して擦り寄ってくる身体。 緩く抱き締めれば「旦那ぁ…」と小さな寝言を呟いた。 ヤバイ!!ヤバイヤバイヤバイ!! 「メっ!メッ、メッ!!」 突如目覚めて自己主張する自分の股間を小さく叱咤して、俺は相手を起こさないようにそっと布団から抜け出した。 コレ以上同じ布団にいたらまた襲っちまいそーだ…。 応接間に出て、俺は「はあ〜〜」と長い溜め息をついた。 なんてゆーか…最初は気の迷いか、はたまた勢いだけだった。 実際の話、まさか男を抱くなんて事を俺自身思ってもなかった。 それが、酒も入ってたし、 必死なあいつ見てると凄い可愛く思えて… 迫られたらちょっとクラクラしちまって… まるで思春期迎えた中坊、若しくはサカリのついた猫の状態… その頃にはすっかり酔いなんて冷めてたのに、俺とした事が後先考えずに抱いちまった。 …そしたらハマった。 …綺麗にハメられちまった。 後悔…しているとしたら沖田を抱いた事じゃなく、予想外に理性を欠落していただろう自分の行動。 責任取るとかそんなんじゃなく、ただあいつが欲しくて。 手放したくない…そう思った。 2007/06/24
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