舞桜

□宴だ!酒だ!呑み比べだァァア
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――――沖田side――――

バタンッ…

沖「あれ?寝ちゃったかな桜」

なんかつまんないなぁ。酔った桜ちゃんで遊ぼうと思っていたのに。

『スースー…』

頬っぺた突っついちゃえ

沖「うわ、すごい弾力感。桜ちゃん太った?」

独り言を言いながら桜ちゃんの頬っぺを突っついていると、隣に桂さんが来た
そして爆発している桜ちゃんを見るなり目を全開にして汗をかき始めた

桂「なっ、なななな!!これは!!」

沖「どうしたんですか桂さん?桜ちゃんならこの通り寝てますよ。お酒飲ませちゃったら倒れちゃって」

僕がそう言うと、桂さんが真っ青な顔になった

桂「総司殿!!桜に酒を呑ませたのか?!」

沖「呑ませましたけど?」

桂「何?!今すぐ桜から離れろ総司殿!!」

“何でですか?”って聞こうとしたら右腕を誰かに掴まれた。掴まれた腕を見てみると、さっきまで寝ていたはずの桜ちゃんがボーッとしながら僕の腕を掴んでいた

沖「おはよう。もう起きたの?」

『……。』

桂「起きてしまった!!総司殿手をくれになる前に早く離れるんだ!!」

沖「桂さんは何にそんなに怯えているんですか?汗すごいですよ」

桂「と、とにかく!!桜、その手を離すんだ!!」

無理矢理桂さんが桜ちゃんの手をとって離そうとすると…##NAMEが

『触んじゃねェェェエエエ!!』

ヒューンッドガンッ!!パラパラ…

投げ飛ばした
…ん?投げ飛ばした?

桂「グガッ!!」

『誰の了承を得てこの桜様に触れてやがんだ、殺すぞ』

シーン…

全員「桜様ァァァァアアア?!」

『あぁん?なんか文句あんのかおっさん共』

土「一体何がどうなってやがんだっ!!総司!!てめぇ何しやがった?!」

沖「嫌だなぁ土方さん。僕はただ桜ちゃんにお酒を呑ませただけですよ」

新「え?!桜さんにお酒呑ませたんですか?!」

沖「うん、呑ませた」

すると志村くんが“この世の終わりだァァア”とか言って頭を抱え出した

土「おい志村!説明しろ」

新「桜はお酒を一滴でも飲むと呑み比べや殴り合い、真剣での勝負…とにかく相手がいる限り勝負を吹っ掛けて最後に自分一人だけ残るまで暴れまわるんですっ!!もうこうなったら誰にも止められないです!!!!」

永「し、志村…それ本当か?」

新「本当ですよ!!早くここから立ち去らないとっ!!『立ち去らないと…何かな?』殺されるって…ぎゃあああ!!桜さんんんんん!!」

『あぁ?様だろ?“さ・ま”。てめぇの眼鏡かち割るぞ地味野郎』

桜ちゃんが志村くんの頭を鷲掴みにして眼鏡に手をかけると

新「す、すんませんしたァァア桜様ぁぁあぁぁあぁぁあ!!」

皆いるのにも関わらず土下座をする志村くん

『そぉおんなにここから逃げたいなら…桜様との勝負に勝ったら逃がしてあげるぞ眼鏡』

あぁあ…一人めの犠牲者出ちゃいそうだね。
今のうちに隣の座敷に行こうかなっと思っていると桂さんがボロボロの身体を引きずって歩いてきた

沖「無事みたいですね桂さん」

桂「まぁな…新八くんには悪いが今のうちに隣の座敷に行くぞ」

沖「僕もそう思っていたところでしたよ。近藤さんに何かあったら大変ですしね」

桂「ならば話は早い、歳三殿達にも声をかけるぞ」

僕と桂さんが土方さん達のところまでコソコソ歩いて行った
幸い、桜ちゃんは志村くんの胸ぐらを掴んでいて気づかなかったみたいだ
土方さん達の周りにはほぼ全員が集まっていた

土「ったく…どうすんだよあれ。流石の俺も手におえねぇよ」

桂「歳三殿」

土「桂か…何だ?」

桂「今のうちに隣の座敷に避難するぞ」

土「そうだな…近藤さん先に行ってくれ、原田もな。神楽を連れてってくれ」

近「あぁ…すまんなトシ」

原「分かった。…よっと」

左之さんが神楽ちゃんを抱えて立ち上がり静かに隣の座敷に入っていった。それに続いて近藤さんも苦笑いをしながら入っていった

土「よし、俺らも行くぞ」

土方さんの掛け声で皆が立ち上がったその瞬間

ドカァァァンンン…

目の前を何かが横切って行った。てゆーか志村くんが横切って行った
飛んできた方向を見ると、桜ちゃんが立っていた

『おいコラ愚民共、なに勝手に出てこうとしてんだ。ぶち殺すぞ。全員桜様が朝まで相手してやる、喜べ』

長い夜になりそうだ
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