舞桜
□先生、バナナはおやつですか?
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私と神楽ちゃんは平助少年に袴を貸してもらった。神楽ちゃんは髪を二つに結んで、私はポニーテール。土方さんと髪型かぶっちゃったよ……そんなこんなで巡察に出掛けた。
桜『巡察ってこんな大人数でやるんだねぇー。気合い入ってるね。』
沖田「桜ちゃん達は少人数でやってたの?」
桜『うん。幹部になると一人二人で行くよ。私の場合はサボりにだけど。(モサモサ…』
沖田「桜ちゃん自由人だね。不逞浪士に出くわしたらどうするの?」
桜『ん〜?大人しく着いてこなかったら殺さない程度に痛め付けて、大人しくなったら連れてく。(モサモサ…』
沖田「へぇ、その場で殺さないんだ。なんか意外だね。」
桜『どーゆー意味だコラ。そんな簡単に殺さないよ。すぐ殺すより、副長の拷問地獄うけさせた方が見てて楽しいから。(モサモサ…』
沖田「…悪趣味だね。あのさ…さっきから何モサモサ食べてるの?」
桜『バナナ。美味しいよ?いる?』
沖田「ばなな?…よく分からないけど、後ろの隊士達から痛い視線でみられてるよ?」
桜『周りの視線気にしてたら食べられないでしょー?え?なに?周りの視線が気になるお年頃?』
沖田「誰もそんなこと言ってないからね。そんなもの何処から盗んできたの?」
桜『盗んでないから。たまたま隊服のポケットに入ってたの。巡察の時に食べ物食べちゃいけないって、土方さん言ってなかったから食べてるの。』
沖田「子供だね。」
桜『沖田さんに言われたくない…あっ!!』
沖田「どうしたの?いきなり大声だして。」
桜『あれ!!甘味屋さん!!』
沖田「あっ!!はぁ…走ったら危ないよ。」
桜『大丈夫大丈夫(ドンッ』
大丈夫じゃなかったー。早速ぶつかったー。
桜『すいません、余所見してて…』
浪士1「いてぇじゃねぇか!!何すんだ餓鬼!!」
桜『が、餓鬼?!』
浪士2「土下座して謝ったら許してやるよ坊っちゃん。」
桜『土下座?!………』
浪士1「おらっ!!さっさと土下座しやがれ!!」
沖田「何やってるの?」
浪士1「し、新撰組?!」
浪士2「やべぇよ!!逃げようぜ!!」
沖田「逃がさないよ『逃がすかァァァァァァアアア』桜ちゃん?」
桜『人のこと餓鬼だの土下座しろだの好き勝手言いやがって!!あんたらだって余所見しててぶつかったんじゃないの?!謝罪をしてから消えやがれェェエ』
浪士2「お、お前も新撰組だったのか!!」
桜『あぁそーだよ。何か問題でも?』
浪士1「こんな餓鬼が?!」
浪士2「こんなちびがか?!」
沖田「あははは、酷い言われようだね。」
桜『沖田さんはどっちの味方?』
沖田「僕はどっちの味方でもないよ。」
そんなことだろーと思った…
桜『てゆーか、こいつら捕まえないでいいの?』
普通会話してたよね?