真撰組物語
□タバコは一箱に一、二本馬糞みたいな匂いのするやつが入ってる
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「おたくも宇宙旅行?いや〜スゴイ時代になったもんだねェ。まさか星々を股にかけて旅行できる日が来るなんてさ。で?おたくはどこの星に行くの」
土「……ハメック星」
「ハメック星?あんな田舎何も見るトコないよ。タバコ畑しかねーよ。何しにいくの?」
土「…決まってんだろ……タバコ吸いにいくんだよ!!!!!!」
「ひぃぃっ」
『コラ、瞳孔かっぴらいて威嚇すんじゃねーよ。すみません、この人ちょっとニコチン切れでご機嫌斜めなんです』
はい、宇宙に来ました。地味に行きたかったハメック星に行きたいと思います。そして見ての通り土方さんはイライラ度Maxです。隣の客もビビりまくってます。
土「喫煙者なめんじゃねーぞ。こっとはな単行本の表紙で高校生がタバコを吸ってるように見えますとかワケわからんいちゃもんつけられてタバコカットされたりな、アニメでタバコの煙カットされてこれはポッキーです的なカンジでごまかしたりなそれでもやめずに吸い続けてきたんだよ」
なっげぇーし。つーかそんな裏話いらないし。それはスタッフと空知の問題だろ。
「禁煙令が出されたなら地球の外で吸ってやる!!タバコがなくなったら原産地にまでとりにいってやる。喫煙者なめんじゃねーぞ!!」
『乗客からの視線が恥ずかしいんで騒がないでください』
「そうかいそうかい。こんな遠くまで我がハメック星のタバコをお吸いになられに来なさったとは嬉しい限りです。しかし残念ながらこの星は悪の帝王ブリーザの手によって焼け野原に変えられてしまいましてね」
『あららーホントーに焼け野原だー』
土「…………………」
「タバコはもう、これが最後の一本なのです」
そう言って●ッコロ的な緑の生物はタバコを一本だけ出した。
「よいですか、一本だけで」
「やめろよじいちゃん!!」
「これっデルデ!!放しなさい!!」
すると今度は子供●ッコロが出てきた。つーかまんまドラ●ンボールのアレだよね。
「それは!!父ちゃんが作った最後のタバコ!!ブリーザに殺された父ちゃんの形見じゃないか!!」
「黙らんかデルデ!!タバコというのは吸うために存在するのだ。吸えないタバコなどタバコではない!!タンスの中でただ湿気っていくのとおいしく吸ってもらうのと、アイツはどちらを喜ぶと思うっ!!」
そう言うと子供●ッコロはぐすっと涙をこぼし、震える手でタバコを土方さんの目の前に差し出した。
「と…父ちゃんのタバコ…味わって…吸って下さい」
土「………………」
「アレ…奇遇ですね…ハハ…あのォ…タバコ吸えました?帰り道ですか?」
土「違げーよ」
「え?どこ行くんですか」
土「ブリーザ倒しにいくんだよ!!!!!!」
「え?ブリーザ?え?タバコ吸いに来たんじゃないんスか」
土「吸えるワケねーだろあんなモン」
『色々あってブリーザぶっ殺しに行くんですよ。流石にあんなもん吸えない。吸えたとしてもその時は人間のどこか大事なものを失いそう』
「えっ?おたくら一体何があったの?ハメック星で何があったの?タバコはどうしたの?」
土「ブリーザブッ殺してその後に吸うんだよ!アイツ絶対持ってんだよ!!次は絶対吸ってやるよチクショー!!!!」
ズザァァ
「ぐあぁあぁあぁああぁあ」
土「オラ、タバコ出せコラ。てめェ持ってんだろ。ハメック星やったんだろ。どこだコラ」
『土方さん土方さん。ブリーザの髪キレーなV字だ。あれ剃ってんのかな?』
土「うるせー。お前は黙っとけ。オラさっさと出せタバコ」
「ぐっ…このブリーザ様がこんなエテ公にやられるとは」
誰がエテ公だコラ。テメーのV字前髪ごと叩っ斬ってやろーかコラ。全ソリしてやろーかコラ。
「まさか貴様らが伝説のスーパー地球人…」
土「うるさいんだよ。いいからタバコ出せ。イライラしてんだよニコチン切れて」
「イライラによって目覚めたスーパー地球人…」
『どんな地球人だよ』
「まさか貴様らも私と同じものを探していたとは。まァいい…宇宙の帝王たる私を倒したことを称えくれてやろう。ホラ受けとれ」
ドロォ
土「全然違うんだけどォォォ!!」
『良かったですね土方さん』
土「何が!?タバコよこせって言ってんだよ!!何だよこのズルズルボール気持ち悪っ!!」
『土方さん今自分で言ったじゃないですか。ズルズルボールです』
「7つ集めるとズルズルの龍が現れ、なんでも欲しいものをズルズルにしてくれる不思議なボールだ」
土「なんでズルズルなんだよ!!ほとんど嫌がらせだろーが!!」
「欲しいものがあるなら残り6つのズルズルボールを集めて願いを叶えてもらうんだな」
土「タバコ一つのためにどこまでメンドくせーことしなきゃならねーんだよ」
『いいから貰えるもんは貰っとけ。はい』
土「いらねーよ!!ったく…冗談じゃねーぞ。どこか適当な星に行って自販機でタバコ買った方が絶対早い。そうだ最初からそうすりゃ良かったんだ。そうしよう。オイ行くぞ桜」
グスッ…ヒック…
「グリリンんんん!!目を開けろよグリリンんん!!くそうっ…ズルズルボールさえあれば…」
『………アレ』
土「…………………」
「………ねェ。何やってんですかアンタら」
土「グリリンを生き返らせるんだよ!!!!!!!!!!」
「グリリンって誰だよ一体!!タバコ吸いに来たんでしょアンタ!!つーか隣の誰だよ!!」
「オッスオラ小林!!ワクワクすっぞ!!」
『小林君、ちょっと煩いから静かにして』
「小林!?全然ワクワクしねーよ!そんな名前どこにでもありふれてるわ!!」
土「うるせーんだよオメーは!もしかしたらお前グリリンがタバコ持ってるかもしんねーだろーが!!次こそ絶対吸ってやるよチクショー!!」
「オッスオラ小林!!ワクワクすっぞ!!」
『小林君それ二回目。つーかうるせー』
土「「いでよズルズ龍!!我が願い叶えたまえ!!」」
土「オイ、何でお前やんねーんだよ。お前もやれ」
『私は遠慮しときます。別に願いとか無いし。アンタら二人でどうぞ』
誰がんなアホみたいなポーズとってズルズ龍なんか呼ぶかよ。
「もう一回やるぞ」
土「チッ…これが最後だからな」
土「「いでよズルズ龍!!我が願い叶えたまえ!!」」
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・。
土「あれ?」
『はいー何にも起こらないー』
土「一々ムカつくんだよオメーは。口にガムテでも貼っとけ。つーか何にも起こんねーんだよ。ボール7つ揃えたのにどういうことだ」
「アリ?よく見たらコレズルズルボールじゃねェ」
土「何?」
「他の6つは正真正銘ズルズルボールだ。でもこれは………ヌルヌルボールだ!!」
土「ほとんど同じだろーが!!」
『いや、全然違いますよ。それだけヌルヌルしてる感じする。ヤダ、近づけないで』
土「ズルズルと何が違うってんだよ!!」
「ヌルヌルすっぞ」
土「お前の感じ方の問題だろーが!!桜にいたっては触ってもねーじゃねェかよ!!」
ゴゴゴゴゴォォォッ!!!!
土「!!ホラ見ろ!!なんやかんやで出た!!やっぱり全部ズルズルボールだったんだよ」
ドロロン
「よくぞヌメヌメボールを集めた」
土「ズルズルでもヌルヌルでもないんですけど!!」
『でもどちらかと言うとドロドロかと思いますね、私は』
土「だからお前の感じ方の問題だろーがよ!!もうこの際なんでもいいホラ早くグリリンを「なんだ。ズルズルじゃねーのか。じゃあオラいいや」なんでだァァァ!!ズルズルにどんだけ拘りがあるんだよ!!」
土「どんだけグリリンをズルズルにしたいんだテメーは!別にヌメヌメでもいいだろーが『ドロドロ』だからなんでもいいだろーが!!仲間なんだろ!」
「いや、いいやヌメヌメなら。オラ他のがいい」
土「何だよ」
「ギャルのパンティーおくれ!!」
土「おいィィィィ!!ヌメヌメのギャルのパンティーってお前どんだけ生々しいの注文してんだ!!仲間見捨てて汚ねーパンツ選んでんじゃねーよ!!」
「じゃあ桜のパンツでいいや。今はいてるのくれ」
『すみませーん、一発であの世に逝ける必殺技くださーい』
土「どんな必殺技ァァァ!?ヌメヌメの必殺技なんて『ドロドロ』お前はドロドロに拘りすぎなんだよ!!つーか小林もなんつーもん頼んでんだよ!!余計に生々しいわ!!」
「ナシ!!今のはナシな!!」
「早くしろ。ヌメヌメがかわいてしまうだろうが」
土「待て。ちょっと待て」
『嫌だ、必殺技がい「それから離れろ!!」えぇー』
土「どーすっかな…ヌメヌメのタバコなんてもらっても吸えねェ。何を………!!」
お、何か閃いたぞ。くだらねーこと閃いたぞ。
土「そうだ、最高の一本を手に入れよう」
ザッ
「あなたはっ…何故またここに…」
土「やっぱり…あの最高の一本のタバコ、もらおうと思ってな」
「……………」
土「わかってるさ。親父の大事な形見ってことは。だが、形見なんてもう必要ねーだろ。親父がいれば」
「ま…まさか…と…」
土「ああ」
ヌメェ〜ビチャビチャ…
土「父ちゃんだ」
「どこの父ちゃんだァァァァ!!何だこのズルズル!!」
ドゴッズドドッゴスッ!!
土「いや、ズルズルじゃなくてヌメヌ『ドロドロ』だからそれはもういーんだよ!!」
「死者を冒涜するにも程があるだろ!!」
『わー土方さんサイテー』
ドゴバカッ!!
土「イデッ!!何でオメーも混ざってんだよ!!桜はこっちがわだろーが!!そろそろテメーがハメック星いきのチケット買ったのが!!」
『わー人のせいにするんですかーサイテーサイテードサイテー』
ドゴバカッバキッガッ!!
「……またアンタですか。タバコ吸えました?次はどこ行くんですか」
土「フッ…俺決めたよ。タバコやめる」
『そーごー。まだポスターできないの?』
沖「もうちょっとでさァ。少しまってろい」
土「ねぇねぇ沖田くん桜ちゃん。何?この写真」
『何って…』
沖「『土方がボロボロになって地べたに倒れこんでいる写真』」
土「屯所から出てけこの土Sコンビがァァァァァァ!!!!」