真撰組物語
□男にはカエルに触れて一人前みたいな訳のわからないルールがある
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土方がみんなを連れて近藤さんの所に行っちゃった。暇だな。つーか腹立つ、あのバカガエルが。
『そー言えば沖田さん!!私もあれやらなきゃ!!』
たしか門の近くでやってたよーな…いた!!
『沖田さーん、私も混ぜてください』
沖「桜か、いいですぜ」
やりたかったんだよね〜
蛙の焚き火。十字架に蛙をつるし上げてその足元で焚き火。沖田さんナイスアイディアだよねホント。
蛙「っ!!おい、そこの女隊士!!助けろ!!」
『嫌だ』
蛙「なんだと小娘ェェェエ」
『別に死にやしないからいいじゃないですか、ね?沖田さん』
沖「その通りでさァ」
土「何してんのォォォォォ!!お前ら!!」
あ、土方さん出てくるの忘れてた。
沖「大丈夫大丈夫、死んでませんぜ」
『ただの焚き火だから問題ないですよ』
土「焚き火に蛙使ってる時点で問題なんだよォォ」
だってムカつくしこのガマ。こんぐらい別にいいでしょ
沖「要は護ればいいんでしょ?これで敵おびき出してパパッと一掃。攻めの護りでさァ」
蛙「貴様ァこんなことしてタダですむと…」
ガコッ
蛙「もぺ!!」
なーいす。お口の中に薪。
沖「土方さん。俺もアンタと同じでさァ。早い話真選組にいるのは近藤さんが好きだからでしてねぇ。でも何分あの人ァ人が良すぎらァ。他人のイイところ見つけるのは得意だが悪いところを見ようとしねェ」
沖「俺や土方さんみてーな性悪がいて、桜みてーな手厳しい奴がいて、それで丁度いいんですよ真選組は」
土方「フン。あーなんだか今夜は冷え込むな…」
土「薪をもっと炊け総悟」
『ねー土方さん。私って手厳しいですか?』
沖「桜、おめぇは蛙の口の中に薪突っ込んでくだせェ」
『あ、了解です』
蛙「むごォォォォォ!!」
『蛙さん…手元狂って鼻や目に薪が直撃したらごめんなさいね。でも寒くて手が悴んでるから80%くらいの確率で当たるかも』
蛙「むごごごォォォォォ」
土「…そーゆーところが手厳しいと俺は思う」
だって、近藤さんを散々こけにした野郎なんですよ?これくらい許されますって
チュインッ
『!!』
「天誅ぅぅぅ!!海賊めェェ!!成敗しに参った!!」
「どけェ幕府の犬ども。貴様らが如きにわかに侍が真の侍に勝てると思うてか」
沖「おいでなすった」
土「派手にいくとしよーや」
『今回は私も暴れますよ〜』
チャキッ
近「まったく喧嘩っ早い奴等よ」
この声は―――
近「トシと総悟と桜ちゃんに遅れをとるな!!バカガエルを護れェェェェェ!!」
沖・土・桜「ニヤッ」
「いくぞォォォォォ!!」